土曜の休み 地域で受け皿
和歌山市 小学校区に子どもセンター
住民がイベント企画、運営

餃子を作る子供たち 今春からの学校週5日制に伴い、和歌山市教育委員会は土曜日にイベントなどを企画、運営する「小学校区子どもセンター」を市内の全小学校に開設、モデル校を中心に活動が始まっている。運営は校区ごとに地域の人でつくる運営委員会に委託し、地域ぐるみで子どもの受け皿を考えてゆく。市教委は「生きる力を養っていく場にしてほしい」といい、保護者からは「地域の人と交流しながらいろんな体験ができる。学校だけでは得られないものがある」と期待の声があがっている。

写真=吹上小学校区子どもセンターが開いた催しで餃子をつくる子どもたち)


 「小学校区子どもセンター」は市内52小学校区に設け、それぞれ地域の人や保護者らにかかわってもらいながら、子どもたちの土曜日の過ごし方をサポートするのがねらい。PTAや自治会、民生委員、子ども会など各地区で活動する団体の代表者らで運営委員会を構成。土曜日午前中に運動場を開放し、自由に遊んでもらうほか、自然や歴史に触れる体験教室や、スポーツ、昔の遊び、料理、読み聞かせといった子ども向けの活動を企画し、地域の人に指導者になってもらいながらイベントを行う。
 市教委は一昨年、国の全国子どもプラン緊急3カ年計画を受け、「和歌山市子どもセンター」を市立伏虎中学校内に設置。ホームページや年4回発行の情報誌「キッズ・レインボー」で週末や長期休暇に行われるイベント情報、子どもたちの活動や子育て支援をする団体を紹介している。「小学校区子どもセンター」はさらに踏み込み、地域とのふれあいに重点を置いているのが特徴。
 センターを担当する市生涯学習室は、「指導者と子どもたちが、街角で会ったときに、気軽に言葉をかけあうような交流につながってほしい。地域で子どもをみるという、人と人との関係を育んでゆくことで、地域の安全管理や教育力の再生にもつながる」と期待をかける。
 市教委は吹上、有功東、野崎、川永、楠見西、芦原の6校をモデル校に指定。6月から本格的に活動を始めた吹上小では夏休みまでの毎週土曜日の取り組みを決めており、いずれも6、70人の児童から参加申し込みがある。第1回目の6月1日は校区内の自転車店や交通安全母の会などの協力を得て、自転車の点検と乗り方講習を実施。8日の親子クッキングは餃子づくりに取り組んだ。参加した保護者からは「いつもと違った体験ができるので歓迎」「地域の人と交流がもてる。学校だけでは得られないものがある」と好評だ。
 吹上小学校区子どもセンター運営委員長の吉田和子さんは、「2日間の休み、特に土曜日を子どもたちはどう過ごすのだろうかと思っていた。子どもたちにはいろいろな経験をさせることで、問題を見つけだし解決する力、実践する力、生きる力を育んでくれればと思います。地域、学校、家庭が一体となって取り組んでいくことが大切」と話す。また、委員会メンバーで同小育友会会長の大岡より子さんは「学校の施設を地域のコミュニティとしても使っていこうと考えています。子どもがやってみたいこと、大人がしてあげたいこと、その両方を合わせて取り組みたい」と話す。
 6月までにモデル校以外で具体的なイベントを実施した学校は10校と少ないが、市生涯学習室は地域に呼びかけながら1年かけて基盤づくりをする方針で、「指導員同士の交流会や、運営委員会のネット化をサポートし、活動の広がりを支援したい」と話している。