B@by Soul
『トキワの街角』でメジャーデビュー
        
         
時代に挑む・時代を拓く新世代 和歌山のクラブ・シーンから飛び出した女性ユニット「B@by Soul」。メジャーデビュー曲『トキワの街角』(アンティノスレコード)がFM802などで繰り返しオンエアされ話題を集めている。躍動的なラップと、透明感あふれるボーカルがシンクロする独特のスタイルで、和歌山の街角を「永遠に変わらない」と歌う。活動の拠点を和歌山から東京に移したU=大阪出身で元和歌山大学生=と、KOZUE=和歌山市出身=の2人にデビュー曲や和歌山について聞いた。

      
永遠の和歌山 歌に込め
      
「和歌山最高」と語るU(左)とKOZUE――『トキワの街角』は和歌山に捧げられていますが、テーマは。
KOZUE(以下K)  
「ここで集まろう」って歌い始め「たくさんの愛と勇気をありがとう」で終わるのですが、トキワという言葉に意味がある。トキワとは「常磐」「永遠に変わらない」の意味です。和歌山の街角はトキワで、どこに行っても色あせない。そんな気持ちを込めています。
 それと旅立ちですね。旅立ちは旅に出る方も見送る方もさみしいばかりじゃないよって明るいリズムにのせたかった。旅立ちの春に元気出して新しい生活を送って欲しいと思いました。
――若い人にとって和歌山は刺激が少ないとか言われますが。
 県外へ出ていく人は外に刺激を求めますが、和歌山で出会った人はこの街で自分の力で刺激をつくり探す人ばかりでした。そういう人の中にいるのは刺激的です。和歌山でそんな出会いに恵まれたからこそデビューできたと思います。
 東京が大阪ぐらいの距離ならいいなと思うほど和歌山が大好き。和歌山はつまらないという人には「本当に良さ知ってるの?」と聞きたい。人は温かいし、海や自然が素晴らしい。東京って満員電車で人が倒れても無反応で冷たいんですよ。
――2000年2月の結成ですが、2人が知り合ったきっかけは。
 マリーナシティのクラブイベントです。その後、私が作った和大のダンスサークルのイベントにKOZUEをゲストシンガーに招きました。打ち合わせで4時間話し込み、和歌山の女の子のクラブシーンを2人で引っ張っていこうと一致しました。当時はアンダーグラウンドから「Sugar Soul」とか、「double」とかディーヴァ(歌姫)と言われる人たちが出てきて影響されましたね。
 音楽的にも一致していましたね。二人ともジャンルは問わず洋楽も邦楽も聴いていて、重なりあう部分が多かった。音楽的に分かりあえるのが大きかった。
――どんな音楽に影響を受けたのですか?
 大学でポップスの歴史を学ぶ中で黒人音楽に触れました。スティービー・ワンダーとかマービン・ゲイですね。白人ではキャロル・キングが好きです。
 私はヒップホップのルーツを調べる中で黒人音楽に触れました。奴隷制とか黒人社会の歴史に触れ、ヒップホップのメッセージ性にうたれた。リアルな思いを出せる音楽だと思った。
――B@by Soulは“赤ちゃんの魂”という意味らしいですが。
 人間は成長すると、知識とか理性とかで許容量が減っていくけど、赤ん坊は空っぽで、なんでも吸収する。そんな精神を大人になっても忘れないでおきたいという思いでつけました。
――最初からラップとコーラスのスタイルだったのですか
 最初は2人とも歌でした。でも、出る音域が違うので、曲がまとまらなかったんです。それで私はハスキーな声を生かしラップ、KOZUEはのびやかな声を生かしコーラスを担当しました。異質なものがひとつになって、さらにプラス・アルファがありました。
――和歌山中心に活動していたのですよね。印象に残っていることは。
 大阪、和歌山で月2回のレギュラーイベントをしていました。京都や神戸も含め多い時で月6回はやりましたよ。ライブは1回1回が真剣でそのたびに成長できるのが良かった。女の子だけを対象にファッションショーやヘアショーとの合同企画で盛り上がりましたね。
 私は東京へ行くのが決まって、昨年11月に最後に和歌山でやったライブ。今までの活動が走馬燈のようによみがえりました。お客さんが10人ぐらいで1人も立たない中でやったこともあったし、活動は短いけど歴史を振り返りましたよ。
――今後の活動予定は。
 次回作、アルバムもつくらないと。地方キャンペーンとか、和歌山でも定期的にイベントも続けていくつもりです。
――自分たちの5年後とか考えますか。
 5年後ですか? 絶対一緒に歌っている。きっとのぼり調子ですよ。
 とてつもないことをやっていたい。ビッグホエールでオーケストラをバックに歌うとか。
 やりたい! 夢は大きく行きたいですね。   
 (2003年4月26日 和歌山市本町GATEで)

写真=「和歌山最高」と語るU(左)とKOZUE

※クラブ・ミュージック……クラブ(かつてのディスコ)でDJがかけるダンス音楽の総称。ヒップ・ホップやレゲエ、テクノからラテン、ジャズまで含まれる。