仰向けで台にのってバーベルを挙げ、その重さを競うべンチプレス。県内の愛好家は2、300人で、このうち40人程度が大会に出場するなど選手として活躍している。
現在、県パワーリフティング協会副理事長を務める阪口さんは、15歳の時、たまたま書店でベンチプレスの本が目に留まり、木の棒に石をくくりつけた手作りのバーベルで体を鍛え始めた。1968年には県パワーリフティング大会で優勝。日本ボディビル協会主催のミスター和歌山でも2回の優勝経験がある。
一方、藤田さんがベンチプレスを始めたのは還暦を過ぎた61歳。病院で自分のレントゲン写真を見た医者の一言がきっかけだった。「『太ったなあ』って言われたんです。外見でなく、内蔵を見て指摘されたのでこたえました」と藤田さん。兼ねてから知り合いだった阪口さんの勧めもあり、ジムに通いはじめた。
練習は週2日程度。若い選手にまじり、自慢の筋肉に磨きを掛ける2人は、共に100キロのバーベルを力強く挙げる。藤田さんは「胸一杯に空気を入れて風船のようにふくらませ、気合いで挙げる。その瞬間が至福の時」と語る。
夏には2人とも、年齢制限のない県大会に出場する予定。「勝敗にはこだわりません。でも、若い選手と勝負できないこともないですよ(笑)」と藤田さん。また、阪口さんは「自分からベンチプレスを取ると何もなくなる。生活の一部ですから、死ぬまで続けます」と目を輝かせている。
|