ブルーベリー 特産に
和歌山市が苗木購入に補助
7月 収穫体験会開催へ
新しい和歌山の特産になるか?―― 和歌山市は今年からブルーベリーを新たに栽培する農家に苗木購入の補助を始めた。和歌山市明王寺の四季の郷公園の試験栽培にめどが立ち、同園の直売所で好評なのを受け、新たな和歌山ブランド作りを後押しする。市農林水産課は「伸び悩むミカンに加えて新しい果物が求められるなか、新物産として期待できる」と話している。
ブルーベリーは、アメリカ原産の果樹で、濃い青紫色に熟する果実が特徴。生食だけでなく、ジャムやジュースの材料として親しまれている。最近は、成分のアントシアニン色素が眼精疲労を伴う肉体的、精神的疲労や視力障害、近視に効果があることで注目を受け、西欧では医薬品の原料になっている。品種はアメリカ東南部原産で、温暖な地域での栽培に向くラビット・アイ系と、アメリカ北部原産で、寒冷地や高冷地の栽培に向くハイ・ブッシュ系の2系統がある。
日本では、鹿児島や岩手、東京近郊に栽培している地域があるが、産地は多くなく、特に近畿では奈良や滋賀の一部で栽培されている程度。また、ミカン10アールあたりの収入は50万円だが、ブルーベリーだと70万円程度になり、収益性が高いと試算されている。
これらの点に市が注目し、1995年から四季の郷公園の敷地40アールを使ってラビット・アイ系ブルーベリーの試験栽培を始めた。栽培にめどがついただけでなく、直売所での評判の高さは予想以上。シーズン初めは、1キロ2千円程度で販売するが、例年収穫分は売り切れるため、最近は予約が入るほどの人気。農林水産課は「和歌山市はジャムをつくる一般家庭が多いのも人気の秘訣ではないか」とみている。
和歌山市は、5アール以上の敷地に150本から300本の苗を新たに植える農家に、購入費の3分の1(5万円―10万円)を補助する。3年間続ける計画で、対象地域は主に四季の郷公園付近の山東地区を考えているが、それ以外でも条件が合えば補助する。既に数件の農家から申し込みがある。
JAわかやまは「ここ二十数年、ミカンが伸び悩んでいることで、モモ、ウメ、カキ、イチジクなど様々な品目をすすめてきた。大産地化は難しいかもれしれないが、健康に良いとの評判があり、活路を見いだせる品種になれば」と期待。「特に山東地区は酸性の土壌だが、赤土でブルーベリーには適している」と語る。
市は、まず四季の郷公園直売所で人気を定着させ、生産量が増えた段階で他に広げていく方向だ。また、一昨年からは子どもを対象に収穫体験会を開催。7月から8月の炎天下での収穫で「つらい」「暑い」の声が出るにもかかわらず、多くの参加者に好評を得ている。今年は初めて一般を対象にした収穫体験会を7月に計画した。市農林水産課は「今から需要を少しでも広げておきたい」と話している。なお、体験会は和歌山市報7月号で告知する。
(
写真
=昨年の収穫体験会に多くの子どもが参加した)
BACK