防災の“協働”に成果
片男波地区の実践報告

     
 地域の自治会とNPO、行政の協働事業を広く知ってもらおうと、県NPOサポートセンターは9月9日、和歌山市三沢町の中央コミュニティセンターで「協働ウォッチング『防災の取り組みにみる協働の成果』」を開き、約60人が内容や成果に耳を傾けた。
 まず、地域通貨わかの会事務局長の鵜飼俊行さんが、昨年度実施した「片男波地区・地域密着型地震対策協働モデル事業」について報告。住民の手による避難所や経路を記したマップ作り、講演会など事業内容を説明し、約七割の住民が事業にかかわったことや、行政の助言とサポートが大きな助けになり、「防災への意識向上につながった」と話した。また、「座学だけでなく実際に行動できたことがよかった。『自助を援け、共助を育み、公助を補う』ことが自主防災組織の役割。今回の事業で得たノウハウを広めていければ」と今後の展望を語った。
 この後、鵜飼さんと片男波自治会防災部長の小原理孝さん、同自治会長の玉置成夫さん、県地域振興課の中林憲一さんらが、“協働”をテーマに意見交換。中林さんは「災害時は普段していることすらできなくなるのに、普段していないことはまずできなくなる。マップを自分で作った経験は生きてくる」。玉置さんは「希薄になっていた住民関係が一つの目的に向かったことで、近所同士のお付き合いが生まれた」と強調した。
 熱心にメモをとっていた和歌山市の臼井康浩さんは「和歌山にこれだけのコミュニティがあるのに驚いた。県民の生命がかかわる大事なテーマなのでもっと深い議論をしたかった」と話していた。

写真=実践者それぞれの視点から意見が出た