団塊世代の地域拠点に
麦の郷 空き店舗で交流サロン

     
 障害者の共同作業所を運営する「麦の郷」(田中秀樹理事長)が3月11日(日)、JR和歌山駅前のみその商店街にある空き店舗を、「みその交流サロン(仮称)」として開所する。団塊世代をはじめ中高年や様々な団体の“地域の拠点”にしてもらうと同時に、空き店舗が目立つみその商店街活性化につなげるねらいだ。田中理事長は「若者から高齢者まで幅広い世代の人が集まり、商店街のシャッターが開く一助になれば」と期待している。
       
◆みその商店街活性化を
       
 みその商店街は1960年代がピークで、当時は、110店舗が並んでいた。しかし、バブル崩壊後から客足が遠のき、シャッターを閉じる店が目立ち始め、現在は60店。10数年前にはハローワークの建て替えなどで、人の流れが期待されたが依然、停滞した状態が続いている。
 この商店街に目をつけたのが「麦の郷」と協力関係にある和歌山高齢者生活協同組合。高齢協は昨年(2006年)、「わかやま団塊パワープロジェクト」として、製塩や竹とんぼリーダー養成など中高年や高齢者の地域参加を促す講座を開いた。高齢協は「受講者が継続して活動できる場を」と、まちなかで地域活動に取り組める場を探し、みその商店街に着目。「拠点をここにつくることで商店街の活性化にもつなげよう」と選んだ。
 サロンは3階建てで1階は交流スペース、2階は講座教室、3階はパソコンルームがある。麦の郷や高齢協、商店街が一体となり、「地酒を飲みながら語り合える場所に」「フリマを開くと若者が集まるのでは」などの意見を交換し、より魅力ある活用法について考えた。
 個人、様々な団体の要望に応じ開所し、教室や会議の場として貸し出し、気軽な“たまり場”にしてもらう考えだ。中国文化に触れる活動をする「かいこ倶楽部」は、サロンで中国語会話を教え、アーケードの下で太極拳を指導する。市野弘代表は「オープンスペースを生かし太極拳をすることで参加者にも見る人にも良い刺激になる。中高年が活躍する場にしたい」と喜ぶ。
 また、サロンでは麦の郷や高齢協のほか様々な団体の情報を提供。世代、分野を越えた交流を図る。「3階でパソコンの授業を受けた後、1階で竹とんぼづくりの教室が開かれていたり、仲間同士で誘い合えるふれあいの場にしたい」と田中理事長。「利用者と商店街の人が一緒に何かを始められるきっかけが生まれれば」と期待する。高齢協の神谷治良副理事長は「講座受講生や活動に参加するシニアが定期的に集まり、商店街に出入りすることで活性化につなげたい」と話している。
 みその商店街組合の林弘子組合長は「交流サロンは商店街復活への起爆剤になる。新しい風が吹き込むことで各店主が活性化に向け『どうすべきか』を考えるきっかけになる。急に変化することはないが、少しずつ良い方向に進んでいく」と歓迎する。 
 開所時間は金曜午前11時から午後5時まで。利用料は検討中。あすの開所式は午後2時から。サロンの愛称も募っている。問い合わせは高齢協(073・432・7577)。

写真=活用法について様々な意見を出しあう