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| 和歌山電鐵貴志川線(和歌山駅-貴志駅、14・3キロ)が4月で開業1年を迎える。昨年(2006年)8月の「いちご電車」登場、今年1月の猫の「たま」の貴志駅長就任と全国的な話題をふりまいてきた同電鐵。多彩なイベントや沿線を守ろうという地元住民の意識の高まりで、利用者は前年比111・8%と好調だ。同電鐵は「市民と一緒に路線を支えるいい形ができている。多くの人に愛される電車を目指したい」と話している。 | ||||
| ◆多彩なイベントで利用者増 | ||||
開業した昨年4月から1月までの利用者数は180万7000人。前年比111・8%で、月平均で1万人から1万5000人の利用者が増えている。年間で210万人の利用者を見込んでおり、南海電鉄運営時の2004年の199万人を上回る勢い。和歌山電鐵の渡邊寛人常務は「8月にいちご電車が走り始めてから土日にも多くの人が乗ってくれるようになりました。定期券利用者も増えており、貴志川線存続の力になりたい人は増えている」と喜ぶ。市民の支えを裏付けたのが「いちご電車サポーター」への反響だ。同電鐵は昨年7月1日から8月31日まで、いちご電車の改装費用として1口1000円でサポーターを募った。集まったのは2557人。金額は1100万円にのぼり、渡邊常務は「みんな電車を残したい思いをこれまではどう形にしたらいいか分からなかった。その気持ちが形になった」とみる。 次々と打ち出されるイベントも沿線を盛り上げる。クイズラリーや川柳電車、市民劇団の車内公演。七夕飾り付けやクリスマスイルミネーションなど季節を彩る催しもあり、サンタクロースがプレゼントをくれる「クリスマス電車」には1000人を超える人が集まった。 イベントや沿線整備については「貴志川線運営委員会」が大きな役割を果たしている。委員会は、行政、住民、有識者らが毎月、意見交換する会議。イベント内容なども委員会で検討するが、電鐵側からだけでなく、最近は市民から利用提案が出てくるようになった。 3月2日から3月28日までは和歌山市立有功東小の6年光組が総合学習で撮影した和歌山城の写真をいちご電車内に展示。川崎匡代教諭は「子どもたちが自分たちで電鐵に頼み受けて頂いた。地域を愛する心を一歩前に出す機会を提供してもらった。子どもたちも春休みに見に行きたいと話しています」。また、同電鐵は3月15日を「いちごの日」とし、貴志川観光いちご狩り協会と連携。障害児施設「こじか園」の児童約20人を迎え、電車内でいちご狩りを楽しんでもらった。高山和子園長は「いちご電車に乗る機会がなく、憧れの電車に乗ることができて子どもたちも喜んでいた。社会参加するきっかけが限られているので、こういう機会はありがたい」と喜ぶ。 今後も多彩な催しを企画しており、運営委員会は現在、沿線に桜を植え、貴志川の名物にする計画を進める。貴志川線の未来を“つくる”会の濱口晃夫代表は「和歌山電鐵は『まずやってみる』姿勢で取り組んでくれる。小さな提案でもすぐ対応してくれ、取り組みの真剣さに感心します」。渡邊常務は「収入面は順調と言っていい。ただ電車の利用者は努力して飛躍的にのびる性質のものではない。いちご電車、たま駅長の効果を落とさず、さらに定着を図りたい」と話している。 写真=いちご電車でのいちご狩りに子どもたちは大喜び |
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