空き缶集めてみんなの力に

     
 和歌山市内の小学校で、空き缶回収を通し社会貢献する取り組みが目立っている。同市寺内の岡崎小は盲導犬育成団体に、集まった空き缶を換金し寄付。同市梶取の野崎西小も換金し車いすを購入、障害者施設に寄贈した。取り組みは校内全体や地域にも広がり、子どもたちは「『やってみよう』と始めたことが大きな結果につながった」と手応えを感じている。
        
◆岡崎小学校 盲導犬育成

 岡崎小学校児童会は3月15日、盲導犬育成に役立ててもらおうと6300円を県身体障害者連盟を通じ、盲導犬の訓練を行う日本ライトハウス(大阪府)に寄付した。
 同小では2年前、パキスタンでの地震をきっかけに、当時の5年1組が「自分たちに何かできることはないか」と考え、空き缶集めを開始。その活動が全校児童に広まり、一昨年(2005年)12月と昨年5月の2回、呼びかけた募金と合わせて計約40000円を贈った。その後も空き缶集めを継続。児童会で使い道を検討したところ、「盲導犬が足りない」と知り、寄付を決めた。
 この日の贈呈式では、児童会前会長の坂口直人くん(6年)が「目の不自由な人によりよい生活をしてもらえるために集めました」とあいさつ。受け取った県身体障害者連盟の荒木恒平事務局長は「お金と皆さんの気持ちをライトハウスに届けます」と話した。
 児童会代表委員の岩島諒くん(5年)は「6年生のみなさんが頑張ってくれたので、僕たちも引き継いでやっていきたい」と話していた。

写真=盲導犬育成に寄付

       
◆野崎西小学校 車いすとワクチン

 野崎西小学校の6年生106人は3月15日、障害者総合施設の綜成苑(同市西庄)に車いすを寄贈した。
 リサイクルや世界平和、障害者についての授業で空き缶回収と福祉に関心を持ち始めた児童は、4年生の時から毎年、空き缶集めを行ってきた。6年生では各クラスから代表が集まり、実行委を結成。玄関に回収ボックスを設置したり、地域に協力を呼びかけるチラシを配り、訪問して回収した。子どもたちは「空き缶の中にたばこの吸い殻や、飲み残しがあり大変だった。地域の人が『頑張って』などの応援の手紙をくれてうれしかった」と振り返る。
 集まったアルミ缶は換金し約70000円に。5年生の時に集めた金額と合わせ車いすを購入した。残金はユニセフのワクチン募金に寄付した。兀尾和希くん(6年)は「施設のみんなと遊びたい。後輩も頑張ってほしい」、獺ヶ口みわこさん(同)は「大きな金額になって達成感がある。やってよかった」と声を弾ませていた。
 伊藤明苑長は「肢体不自由な人の作業時の移動に利用したい。車いすに乗って町中に出かけ、社会参加を進めたい」と喜んでいる。

写真=車いすとワクチンの寄付に活用した