プロフットサル  中尾隼土選手
「来季こそ1点を」
タイでの初シーズン振り返る

     
 県出身で初のプロフットサル選手、中尾隼土さん(27、海南市)。昨年(2006年)11月にタイのプロチーム、キャットテレコム(CAT)に入団し、12月28日のセカンドステージ初戦でデビューを果たした。その後、ひざの大けが、手術、リハビリを経て、2月13日に復帰。リーグ戦を終え、帰国した中尾選手に話を聞いた。(敬称略)

-----夢だったプロ選手として、ピッチに立ちました。
中尾 初めてのプロの舞台は緊張しました。それまでもタイで練習試合に出たことはありましたが、公式のリーグ戦は初めて。熱狂的な観客の視線を感じました。向こうは多い試合で2000人以上の客が入るんですよ。
-----しかし、残念ながら、1月6日の第2戦で右ひざをけがしてしまいました。
中尾 ゴール前の僕にパスが来て、押し込むだけだったんです。でも、足に触れる直前にバウンドが変わり、何とか触れようと足を伸ばしたんですが、足の先に当たり、その瞬間、右ひざに激痛が走りました。半月板の損傷でした。実は1戦目に同じところをケガしていたんです。日本にいる時は週3日の練習でしたが、タイでは毎日。しかも向こうは床が滑りやすく、急に止まったり、フェイントをかけるときなどひざに負担がかかるんです。デビュー前の一カ月はトレーニングが厳しかったですし、少しずつ蓄積したダメージが試合中にケガという形で出たんだと思います。
-----幸い、手術は成功しました。
中尾 手術直後の診断では復帰まで1〜2ヵ月とのことでしたので、「1ヵ月で治してやろう」と思いました。とはいえ、リハビリは想像以上につらく、心が折れそうになりました。「何でフットサル、やってるんやろう」「フットサルやめよう」…。そんなことも考えましたが、見守ってくれる親や周囲のことを考えるとここであきらめられないと思いました。ブログ(http://nakao-hayato.com/)に寄せられるメッセージにも励まされました。
-----2月13日、手術後わずか28日で試合に復帰しました。
中尾 27歳でまだまだ若いから、回復も早かったんでしょう(笑)。ドクターから「ブラボー!」と言われましたし、チームメートもみな驚いていました。ピッチに戻れたことはうれしかった。ただ、そのころはチーム状態が悪く、気持ちは複雑でした。結局、復帰後の3試合で出場時間は計十分。思うようなプレーをする時間をもらえなかった。最終的に自分自身は点を取ることができず、チームも4位に終わりました。
-----今後は。
中尾 CATを含め、タイの3チームから誘いを受けているので、7月からの新シーズンもタイでプレーすると思います。とにかく今はチームの優勝など考えず、自分が試合に出て、1点を取る。それだけです。5月末までのオフは東京や鹿児島などのイベントで子どもたちに教える予定です。フットサルの楽しさと夢を追う気持ちの大切さを伝えられればいいですね。