日本民謡フェスでグランプリ
思い込めた『安来節』で
和歌山市 藤原眞千子さん

     
 東京のNHKホールで5月20日に開かれた日本民謡フェスティバルで、和歌山市和佐中の藤原眞千子さん(58、写真)が『安来節』でグランプリに輝いた。全国の民謡大会の優勝者が一堂に会する同大会。藤原さんは「心から楽しみながら民謡を歌ってきて、出場できただけでも良かったのに本当にうれしいです」と喜んでいる。
 民謡フェスティバルは日本民謡協会が毎年開催。各地の民謡の全国大会を勝ち抜いた優秀者を同協会が審査し出場者を決める大会で、20回記念となる今回は例年より10人多い、40人が出場した。
 藤原さんは25歳の時に日本民謡梅若会に入会し、趣味で民謡を始めた。その後、師範の資格を取得。現在は多くの人を指導しながら自ら練習を重ねている。
 島根の民謡安来節に関心をもったのは12年ほど前。『安来節』は『江刺追分』『越中おわら節』とともに日本の民謡で3大難物と数えられており挑戦を決めた。「基本的にお国自慢の民謡ですが、詩がよく、自分の思いが込められる。自分なりの表情を出せます」。その後、安来節保存会に入会。5年前には師範資格を取得し、同会の和歌山支部設立に参画した。
 フェスティバルへの出場は昨年(2006年)8月の「安来節全国大会師範の部」での優勝がきっかけ。今春に通知があり、「あこがれのNHKホールで歌えるだけで満足でした」と振り返る。
 大会当日は、出演者40人のうち37番目。和歌山をイメージしたオレンジの着物で臨んだ。自分より先の出演者の歌を聴き、緊張したが、本番では「最初から最後まで気持ちよく歌えた」。優勝が決まった時は「え! 私が!」と言葉を失った。和歌山から訪れた応援団32人からは大歓声。「86歳の母がとても大きな声で声援してくれたのがうれしかった。親孝行ができました」と喜ぶ。
 藤原さんは「結果は後について来るもの。これまで民謡を楽しんでやってこれ、多くの仲間とも出会えました。生涯現役で和歌山の民謡をもっと全国に発信していきたい」と話している。フェスティバルの模様は6月23日(土)午後2時5分から、NHK総合で放送される。