日珠連の珠算、暗算 全珠連の珠算、暗算
和歌山県内初の10段4冠達成
和歌山市の吉田万葵子さん

     
 和歌山市田尻の吉田万葵子さん(27)が2月に行われた日本珠算連盟段位検定試験で珠算の最高段位10段に県内で初めて合格した。これまでに同連盟の暗算、全国珠算教育連盟の珠算と暗算の10段を取得しており、今回の合格で“四冠”を達成。日珠連の珠算10段は14回目の挑戦だっただけに、「やっと合格した、という感じ」と喜びをかみしめている。
 吉田さんは小学1年の時、2歳上の姉の影響で近所のそろばん塾に通い始めた。高校を卒業してから本格的に取り組み始め、19歳で全珠連珠算10段、20歳で同暗算10段、22歳で日珠連暗算10段を取得した。
 日珠連の珠算9段は22歳で取ったが、10段は問題の改訂で苦手とするかけ算が難しくなったこともあり苦戦。14回目の挑戦となった今年2月11日の試験で合格した。指導する和田そろばんスクールの和田好晴さんによると、吉田さんが持つ4つの10段のうち、1つでも合格している人は県内にわずか10人あまり。「才能もありますが、その才能を引き出す努力をした結果」と教え子の快挙に目を細める。
 現在はさらにスピードと正答率を上げるため、和田さんと二人三脚で練習方法を模索中。吉田さんは全国大会に行くと「参考にできることはないか」と他の出場者の計算方法に目を光らせる。一方、和田さんは全国の珠算講師と連絡を取り合い、練習方法についての情報を収集する。和田さんは「一問解く時間を30秒から10秒にするより、10秒を9秒にする方が難しい。トップレベルになると、練習方法を考えるのが難しいんです。ただ、指導方法を勉強することで、私も生徒に育てられているんですよ」と語る。
 全国トップレベルの約200人が集まった4月28日の全大阪オープン珠算選手権では17位に入った。吉田さんが次に見据えるのは、8月8日(水)に広島で開かれる全日本珠算選手権。大会に向け、間もなく本格的な練習に入る。
 そのかたわら、和田さんのサポートとして子どもたちを指導する。「将来的には自分の教室を開き、小学生や中高生に教えたい。私自身、今回の10段は何度も失敗しましたが、受かるまで絶対にやめないと思い頑張りました。“あきらめない”大切さを伝えてゆければ」と目を輝かせている。

写真=「そろばんを3日さわらないと不安になってくる」と話す吉田さん