「麦の郷」モデルに映画制作
脚本のジェームス三木さんが来和

     
 総合リハビリテーション施設「麦の郷」(和歌山市岩橋)をモデルにした映画の制作が進んでいる。全国の共同作業所でつくる「きょうされん」の30周年記念映画で、精神障害者の現状と理解がテーマ。6月26日には脚本のジェームス三木さんが和歌山市を訪れ、麦の郷や紀の川流域を見学した。関係者は「市民の目線から精神障害者の現状をみた映画になる」と期待を膨らませている。
 ストーリーは、県庁の女性新人職員が精神障害者施設の建設に反対する父と、施設職員の男性との間で揺れる心の動きを追う内容。脚本はジェームス三木さん、監督は冨永憲治さんで、主演は和歌山出身の小林稔侍さん、大路恵美さんが務める。
 現在はシナリオ制作と、和歌山でのロケーションの場所を探している段階。5月には上映実行委員会が開かれ、委員長に桂文福さんが就任。県内の福祉や行政関係者が実行委員となり、制作と上映を支援する。
 6月26日に和歌山を訪れたジェームス三木さんはまず県庁で仁坂吉伸知事と面談し、撮影の協力を要請。県庁でのロケ協力の依頼に仁坂知事は「積極的に応援したい」と答えた。
 その後、ジェームス三木さんは麦の郷を訪れ、パン工場とクリーニング工場を見学。職場の担当者の話に熱心に耳を傾けた。ジェームス三木さんは「施設はイメージ通りだった。精神障害者の現状は、一般の人の理解が進んでいないのが問題。人ごとになっているのが課題」と話していた。
 シナリオは来月に完成し、10月から和歌山でロケを開始。来年(2008年)2月にビッグ愛で上映会を開き、全国で上映する。
 麦の郷理事長の田中秀樹さんは「笑いと涙のある映画にしてくれるようです。映画で精神障害者の理解が進めば」と期待している。

写真=麦の郷を見学するジェームズ三木さん(中央)