雑賀衆の甲冑 20人が自作
和歌山盛り上げに一役

 戦国武将、雑賀孫市で和歌山市駅前地区を盛り上げようと活動している孫市の会(森下幸生会長)が、オリジナル甲冑(かっちゅう)を作ろうと5月から10回にわたり制作教室を開催。参加者20人がそれぞれの鎧(よろい)、兜(かぶと)を7月8日までに仕上げた。「これを着けて祭りに出演し、和歌山をアピールしたい」と意気込んでいる。
 市駅前地区は戦国時代、雑賀衆が本拠とし、雑賀鉢と呼ばれる兜が製造されていた。孫市を前面に地区を活気づけようと動いている森下会長は3年前、大阪城で行われた甲冑教室に参加、段ボールを加工し鎧兜を制作した。その時から、「本物と比べても遜色ない雑賀衆の甲冑を再現するため、和歌山で教室を開きたい」と考えていた。
 今回の教室では、『図説・戦国甲冑集』などを参考に、アルミ板に穴を開けてヒモを通し、自分の体型に合わせて曲げを調整して鎧を制作。兜は工事用ヘルメットを土台にFRPや鋲で装飾した。このほか、顔をガードする面頬、手を守る籠手(こて)、すね当てやもも当ても自作した。
 和歌山城郭調査研究会に所属する伊藤俊治さんは「戦国時代の鎧を念頭に、ヒモで留めるか、また、色をどうするかと考えながら作りました」、ヒモを赤で統一した同会の西村佳久さんは「黒の鎧兜に赤だと目立つ」とこだわりを見せる。また、兜に実る稲穂の絵をあしらい、「頭を垂れる」イメージを表した益川東彦さんは「時代物が好きで始めましたが、苦労しました」。山崎典子さんは「こんなに本格的とは思ってなかった。これを着て、娘一家と一緒に祭りに出るのが楽しみ」と笑っていた。
 孫市の会には、これまで森下会長らが作った約十体がある。今回の約20体を合わせて総勢30人が、今夏のぶんだら節や市駅夏祭りで披露する予定。森下会長は「甲冑を着て武者行列することで、活気を呼び戻したい」と熱を込めている。

写真=できあがった甲冑を満足げに手にする参加者たち