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| ◆職員会議、懇談会題材に | ||||
教師の卵たちが学級懇談会や職員会議を舞台に劇(写真)を演じ、教師同士、また、教師と親のコミュニケーションを考えた。和歌山大学の授業の一環で、2000年から毎年継続している。担当する和大生涯学習教育研究センター長の山本健慈教授は「毎年、学級懇談会をどう主宰するかを投げかけてきましたが、今年初めて職員会議をテーマにしたグループが出ました。教師を演じることで、相互理解や問題解決法を見出して欲しい」と期待をかけている。劇は教員を目指す学生を対象とする「教師のための社会教育特講」の課題。受講する70人が7グループに分かれ、それぞれテーマを決めて自作劇を演じた。 内容は、いじめや学級崩壊、児童をめぐるトラブルを題材に、教師と保護者による学級懇談会、教員同士で行う職員会議で、それぞれの立場からの発言を通して、子どもを取り巻く問題を浮き彫りにし、解決策を模索するもの。 例えば、「いじめ」を巡り、自分勝手な主張を繰り広げる“モンスターペアレント”同士で紛糾する懇談会、また、クラスをまとめ切れずに悩む新任を職員会議で追い詰めてしまう教師たちといった状況を設定した。 新任教師を演じた1回生の濱崎遥さんは、初めの授業で聞いた「教師が孤独」との言葉が心にあり、それがキーワードになった。「最初は懇談会を考えましたが、職員会議の方が主人公の孤独が引き立つと職員会議を設定しました」。また、2回生の静川勝哉さんは「役を演じることで自分がいつも見ていたのと違う立場から見ることができました」、1回生の永野真規さんは「教師になって分かる生徒の気持ちを垣間見られたと思います」と感想を述べる。 講座の客員教授を務める大阪のアトム共同保育所の市原悟子さんは「問題を起こさないようにするのでなく、問題が起こったとき、子どもや保護者にどう対応し問題を解決するか。自分が育ってきた環境以外の育ちに興味を示してもらいたい」と願いを込める。 山本教授は「トラブルについて話し合う中で相互理解を進め、問題解決の方法を見出す会議をつくり出すのが劇のねらい」と説明。2年前には、劇で取り組んできた内容を踏まえ、山本教授が中心となり、学級懇談会を活用し親育ちにつなげるための冊子『本音で、トーク!』(県教委)にまとめたほどだ。 7グループのうち、学生の投票で1位となったのは、経済学部生でつくるグループ。「無関心な大人たち」をテーマに、いじめをきっかけとする懇談会で若い担任が保護者との懇談会をまとめきれずに苦心する中、ベテランの副担任が助け船を出しコミュニケーションの大切さを訴えた。副担任役の3回生、中井直子さんは「親と先生との相互理解の必要性、親同士の連携の大切さ、また、同じ人間でも考え方が違うとき、話し合って解決する方法を伝えようと取り組みました」。 劇で取り上げられた問題について山本教授は、「未熟な教師が問題ではない。未熟な教師を地域や保護者がどう育てるかが重要」とし、学校が抱える課題を地域で解決することの大切さを投げかけた。また、「1回生はリアルに捉えられておらず、『難しい』と思うだろうが、そう思うことが大切」と話し、「劇を共同作業で作り上げる中で生じる小さなトラブルを、コミュニケーションを取りながら解決する。これが訓練になる」と効果に期待を寄せている。 |
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