あざの悩み 仲間と共に
8月 フクローバー立ち上げ

       
 顔や身体にあざがある人が集まり、悩みや体験を話し合う会「フクローバー」が来月発足する。有田市の氏家志穂さん(20)らが準備を進めている会で、8月10日(金)午後1時半から、紀の川市尾崎の麦の郷 紀の川・岩出生活支援センターで初の交流会を開く。氏家さんは「辛い思いやしんどいことなどのはけ口にして、生きづらい思いをしている仲間との話で少しでも気持ちが和らげば」と期待している。
 氏家さんは多くの血管が、顔の右半分に集まり、赤いあざとなっている顔面血管腫。外を歩けばたくさんの視線が突き刺さり、指をさされたり、変な顔をされたりしてきた。中学生になるといじめを受け、登校拒否になった。当時の担任にすすめられ、ひきこもりや不登校児支援を行う岩出市のハートフルハウスに通い始めた。
 同ハウスでは大人との交流はあったが、同世代は少なかった。そんな中、氏家さんは「強くなりたい」と願い、暴走族へ。仲間と共にバイクや車で走り回った。「気が付けば周りは不良ばかりになっていました。しかしあざには一切ふれず、同じ仲間として受け入れてくれた。初めての外での理解者でした」と振り返る。
 中学卒業後、定時制高校に通い始めた。家庭や身体のことでいじめられたり不登校になった仲間と出会い、テストで満点をとったり、紀中の卓球大会で4連覇する中で、少しずつ勉学やスポーツに喜びを見出してきた。
 五年かけ高校を卒業し、現在は有田市で清掃の仕事に就いている。和やかな職場の雰囲気で、心の鎧がとれてきたのを感じている。
 氏家さんは、同ハウスを管理する麦の郷 紀の川・岩出生活支援センターのスタッフに「同じように身体や顔に悩みを持つ人が集まって、話し合える心の居場所を作りたい」とフクローバー立ち上げを提案。同センターで出会った手足や顔に白い斑ができる白斑で悩む野中孝夫さん(30)も、「今も困っている外へ出られない人と一緒に、早く何とかしたい」と協力し、スタッフと共に八月に初めて集まる場を設けようと準備を進めている。
 氏家さんの父、正さんは「自分も言語障害で辛い時期を過ごしてきた。自分ができなかったことをしてくれる娘に感謝している」と喜ぶ。氏家さんは「あざのことや、私たちも一生懸命生きていること、この世に同じように暮らしていることを知ってもらい、存在を認めてほしい。悩んで自殺を考えてしまう人を一人でも救いたい」と話している。
 8月10日はあざの悩みを持つ当事者とその家族対象。問い合わせは同センター(0736・78・2808)。

写真=メンバーと話す氏家さん(左)