| 飲酒運転による事故が後を絶たない中、9月19日(水)から施行される改正道交法で、飲酒運転の罰則が強化される。和歌山は、昨年(2006年)県内で発生した交通死亡事故中、飲酒運転が24・1%を占め全国最悪を記録するなど、規範意識の低さを露呈していた。今年は6月末時点で14・3%にまで改善したが、それでも全国ワースト7位。県警は「飲酒検問の場所や時間を広げ、厳重に取り締まっている」と、9月21日(金)からの秋の全国交通安全運動を控え、対策を強化している。
飲酒運転に関しては、2002年6月の改正道交法施行時に、酒酔い運転の罰則が10万円以下の罰金か2年以下の懲役から、50万円以下の罰金か3年以下の懲役に引き上げられるなど厳罰化が行われていた。今回は、酒酔いが100万円以下の罰金か5年以下の懲役、酒気帯びが50万円以下の罰金か3年以下の懲役と、さらに重くなった。加えて、飲酒すると知りながら車両を提供した人や、飲酒運転の同乗者を直接罰する規定が新たにでき、ひき逃げ運転者の厳罰化を盛り込むなど、対策が強化されている。
県内の飲酒運転による検挙数は、前回の改正法が施行された2002年は2784件だったが、翌03年は1886件へと大幅に減少、06年には1544件と02年の5割近くにまでなった。飲酒がらみの事故件数も02年の304件から03年は191件へと4割近く減。04年、05年は多少増えたが、06年は194件と再び減少に転じている。
ただし、飲酒死亡事故件数は、02年の16件が06年は13件に減っただけ。交通死亡事故全体が02年の81件から06年に54件へと3分の2になっていることを考慮すれば、飲酒死亡事故の減少率は明らかに鈍い。
しかも、昨年は、死亡事故に飲酒運転が占める割合が24・1%で、全国で最悪だった。これまでも05年のワースト2位をはじめ、ほとんど5位以内だったが、1位は初めて。特に昨年は、8月末に福岡で幼児3人が死亡する事故が起きるまで30%を超えていたほどだ。
事態を重く見た県警は飲酒検問の時間延長や回数増など取り締まりを強化。さらに、「飲酒運転は凶悪犯罪です。」と書いたポスターの掲示、グループで飲酒する際、飲まない人を決める「ハンドルキーパー」を、飲食店の協力を得て推進してきた。管内に飲食店街のアロチを抱える和歌山東署も、恒常的に「アロチ包囲網作戦」として厳重検問を行うなど、取り組みの手を緩めない。
この成果か、今年は6月末時点で14・3%と昨年より改善し、ワースト1位の大阪(21・8%)、2位の沖縄(21・0%)、3位の徳島(20・8%)などを下回り7位となっている。
だが、県警は、「改善したといってもワースト7位。ドライバーが『ここは検問しない』『この時間なら大丈夫』と思っている場所や時間帯の取り締まりを強化しています」と説明。大がかりな検問でドライバーに「検問がある」と実感させ、ゲリラ的な検問で実際の摘発に結びつけている。
さらに、「前回の改正から5年で厳罰化が一層進んだ背景には、それだけ世間の目が厳しくなっていることがある」とし、「検挙数は減少傾向ですが、ゼロではない。飲酒運転撲滅を目指す」と力を込めている。
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