客とのふれあいに喜び
産業技術専門学院知的障害者コース 生徒が職場実習

       
 和歌山県立和歌山産業技術専門学院(和歌山市小倉)に1月に開設された知的障害者対象の訓練コース「総合実務科」で学ぶ生徒たちが、地元企業で実習に取り組んでいる。
 同科では、スーパーマーケットで必要な商品の仕分けや陳列、販売の知識のほか、パソコンを使っての文書作成、表計算を中心に指導。職場実習は生徒の希望や適性を考慮し、5月から地元の飲食店や花屋、ホテルなどで随時行っている。
 宮里泰広さん(21)は9月3日から14日まで、同市西の交通センターにある食堂「紀和味善」で実習した。毎日午前8時半に出社し、ホールの掃除や料理の盛りつけ、弁当の配達、皿洗いなど、午後3時まで仕事をこなした。
 2週間の実習を終え、「お客さんと接することができたのが一番良かった」と笑顔を見せる宮里さん。同社総務部長の福山延也さんは「彼の元気な『いらっしゃいませ』『ありがとうございました』の声が、離れた場所にいても聞こえてきました。サービス業をよく理解しているようで、明るい性格のおかげで職場の雰囲気も明るくなりました」と喜ぶ。
 同学院障害者職業訓練アドバイザーの児玉佳世子さんは「生徒たちに不足しているのは知識でなく経験。企業で実習を行い、仕事の場に慣れることで自信がつくようですし、『こんなこともできるんだ』と新しい発見もある。また、受け入れてくれている企業にとっても、知的障害者が十分戦力になることを理解してもらえる機会になっています」と話している。

写真=笑顔で接客する宮里さん(左)