公共交通のススメ(2)
「wap」手に まちなかへ
和歌山の交通まちづくりを進める会  事務局長 志場 久起

       
 前回、公共交通が見直されつつあることを書きました。機運は高まっているのは確かです。しかし、そこでひとつ大きな問題が浮かび上がってくるのです。例えば「自宅の近辺にどんな交通機関があるのかわからない」「電車やバスの乗り方がわからない」といったようなこと。常日頃から公共交通を利用しているならともかく、そうでない方にとって、公共交通を利用すること自体が大きな壁になっているのは確かです。
 そこで、公共交通に関する情報をわかりやすく提供する試みが全国的に展開されています。なかでも、複雑になりがちな都市圏のバス路線をわかりやすく網羅した「バスマップ」や主要駅、停留所のダイヤを目的別に掲載したポケットサイズの時刻表などが各地で作成されています。
 かくいう和歌山では、手前味噌ですが私たちが作成した「wap(ワップ)」という都市圏公共交通路線図があります。ニュース和歌山でも8月22日号で紹介されましたが、「日本モビリティマネジメント会議」が主催する「第一回JCOMMデザイン賞」を受賞しました。
 緑色の表紙が鮮やかなこのwap、表紙は路線図っぽくありません。手にとっておしゃれ、と感じていただけるように制作チームで協議を重ねたデザインです。鉛筆で書き込みやすい素材を選び、沿線施設の記載を最小限にとどめて余白を大きく取っていますので、気づいたことがあればどんどん書き込めます。バスの乗車方法も解説しています。さらに、実際の地図をベースに和歌山市周辺の鉄道全駅、バスの全停留所を記載していますので、あらゆるシーンでお使いいただけると思います。
 例えば、飲食店wap…「おいしい!」と思った飲食店を地図に書き込む。続けると自分だけのグルメマップができあがり!▽おでかけwap…友人同士でショッピングやカフェなどを書き込みあって、持ち寄ればオリジナルマップのできあがり! 電車やバスを乗り継ぎながら「スイーツ巡り」なんていかが?▽お子さんにwap…自宅の位置と目的地の場所を書き込んで、公共交通でいける方法を家族みんなで探りながら実際に行ってみる。電車やバスでの移動はお子さんにとって貴重な体験になるはず。
 などなど、その人に合った使い方ができるのがこの「wap」。ぜひ手にとって「わかやま巡り」を楽しんでください。

 ※「WCAN交通まちづくり分科会」は「和歌山の交通まちづくりを進める会」に改称しました。