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カメラ手に夫しのんで19年・・・ 。19年前に夫を亡くした海南市鳥居の松田季子さん(75、写真)が11月1日(木)から11月29日(木)まで、和歌山市三葛の画廊喫茶安堵で写真展を開く。夫、良之助さんが残したカメラを手に、56歳で写真を始めた季子さん。10年前、脳梗塞になり一度はカメラをあきらめかけたが、周囲の励ましで初個展にこぎつけた。季子さんは「亡くなった夫が側にいてくれるので続いています。作品に自信はありませんが、自分が歩んできた写歴を見てもらいたい」と話している。生前カメラが趣味だった良之助さんは休日、よく撮影に出かけた。人物写真が得意で、和歌山城で女性を撮影した作品が知事表彰を受けたことがある。しかし、皮膚がんに苦しみ、「カメラを遺品として残してほしい」と言葉を残し、1988年、53歳の若さでこの世を去った。 残されたカメラは7台。中にはドイツ製の高価な一眼レフカメラもあった。松田さんは夫をしのんでカメラを手にし、地元の写真クラブ「内海公民館写真学級」に入会。趣味の一つとして撮影を楽しんでいた。 約10年が経過した97年、季子さんは脳梗塞になった。右半身がしびれ感覚がなくなり、思うようにシャッターを押せなくなった。入院先の病院で「写真もこれまでか」と涙を流した時、励ましてくれたのは写真学級の丸山英治代表。「早く元気になってみんなと一緒に写真を撮ろう」。10年近く付き合いのある丸山さんの一言に、季子さんは「くじけていられない。もう一度、写真を撮りたい」と強く思い直した。 7カ月の入院を経て、学級仲間の励ましに支えられながらリハビリに集中。歩くこともままならなかった状態から、杖を使わずに歩き、シャッターを切れるまで回復した。 現在も季子さんはリハビリを続けながら、仲間と共に撮影に出かけたり、季節ごとに旅行に参加して全国を巡っている。手が震えるので動く被写体をとらえることが難しくなったが、豊かな自然や趣深い風景を中心に撮影。仲間からいつも、「一人で撮影しているんじゃない。季子さんの側にご主人が寄り添ってくれていますよ」と言われる。 写真展は、これまでの撮影活動と各地の記録を残す意味を込め「足跡」と題した。北海道や東北で撮影した風景写真約15点を展示する。季子さんは「同じ物を同じレンズで撮影しても、撮る人の思い入れで作品は変わる」と魅力を話し、「体の動く限り写真を続け、日本全国の風景を撮影したい」。丸山代表は「松田さんの作品は見てて飽きないものが多い。後遺症に負けず、写真活動を続ける姿に励まされたクラブのメンバーがたくさん応援している」とエールを贈っている。 午前8時から午後5時(最終日は正午)まで。金曜休み。問い合わせは松田さん(073・482・0428)。 |
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