2008 新春詠草

■狩和歌山俳句会・塚月凡太選

新しく橋の架かりて恵方かな        池尾  肇
初漁の海女の掲げしかな         馬部 和子
鳴り始む振子時計と除夜の鐘        海老谷 昌

■狩笹子俳句会・笹尾茂葉選

初凪や一湾狭め舫ひ船           栗山 君子
再築の五十年祝ぐ城の春          岩谷 益美
神域に響く太鼓や初御空          小倉 和子

■芙蓉俳句会・つじ加代子選

つややかにわが主婦歴の雑煮椀       上野みのり
滑るかに孫およぎをり初稽古        古梅かほる
となり合ふ嬰に笑みもらふ初電車      坂口 年美

■「鉾」杜鵑花会・山口超心鬼選

新年の柏手厨に響きけり          岩崎多美子
初孫の泣き声も入れ初電話         岩崎  寿
腰庇ひ侍坂より初詣            谷野喜久子

■山茶花俳句会・つじ加代子選

エプロンの結びめ確と初厨         鈴木早智子
吟詠のめでたかりけりお元日        服部 荘三
気の張りてゐる元日の厨ごと        山下八枝子

■和歌山短歌会・各自選

冬園に善意の苗の育ちゐて牡丹に埋もる城の春待つ     新谷喜代子
しやせましせずやあらまし今年こそ兼好法師に逆らひゆかめ 前田 廣子
早春の穏やかな海なにもかもをリセット出来る悦びの湧く  高橋 幸子

■わかば俳句会・宮本啓子選

紅引きて老も華やぎ年迎ふ         渡辺 英子
賽銭を遠くから投げ初詣          宇恵 孝子
初詣老いには高き神の磴          中島 良子

■湊二水会・和田真沙選

千金の日をいただきて福寿草        白石 敦子
忙中閑夢あたためて年迎ふ         河島 順子
橙のすはりよろしき鏡餅          松下 秋子

■萌木俳句会・上中光選

暁闇の祝詞朗朗淑気満つ          井谷 靜男
あらたまの風を集めて大漁旗        池田 廣子
神水で先づ口すすぎ初詣          矢野 英代

■紀陽俳句会・各自選

余命得て傘寿の春を迎へけり        西田 太一
つつがなく傘寿迎へし明の春        新谷 花代
数の子に入歯揺らぎて喜寿迎ふ       山本ただし

■つどいの家フレンド俳句会・宮本啓子選

金色に雲輝きて初日の出          井田 春佳
振り返ること多くなり年新た        奥野 明子
寄せ植ゑに淡き色添へ福寿草        瀬崎 秋女