和歌山県立自然公園見直し素案
中辺路や大塔山新候補に

         
 和歌山県立自然公園の抜本的な見直しを進める県は12月25日、新たな指定のたたき台となる「自然環境保全のグランドデザイン」の素案をまとめ、公表した。県を代表する自然を、将来にわたり県民共通の財産として保全しようと進めており、全面見直しは全国で初めて。
 県立自然公園は約50年前に指定され、観光への利用を主な目的としてきた。しかし近年、自然環境保護への声が高まり、現状と自然公園の意義に違いが生じてきた。また、現在は指定を受けていない熊野古道周辺が世界遺産に登録されるなど、矛盾も見られる。
 今回の素案では、これまで明確でなかった自然公園の指定基準を、「県を代表する傑出した自然の風景」「県の有する多様な生態系を維持する環境」「人と自然のかかわり合いによって育まれてきた地域の特出する景観」の三本柱に定義し、県内全域をゼロから見直した。素案はこの日、井伊博行和歌山大学システム工学部教授ら9人の委員からなる「県環境審議会自然環境部会」で中間報告された。
 グランドデザインの対象となったのは13カ所、約2万4000ヘクタール。豊かな自然林が残る中辺路や大塔山など、新たに6地域が選ばれた。一方で、宅地化がすすむ大池・貴志川自然公園と紀仙郷県立自然公園は指定から外れる見通しだ。
 今後、詳細な現地調査や各市町村などと協議した上で、来年度中に自然公園を再編する。