津波の教訓 伝えたい
和歌山RC  スリランカに絵本寄贈

            
 津波の恐ろしさを知ってもらおうと、和歌山ロータリークラブとスリランカ僧ニャーナー・ランカーラさんが絵本『悲しまないで立ち上がろう!』を制作した。完成した1500部の半分はスリランカの子どもたちに配布し、残りは日本で販売し同国に寄付する。同クラブの根来孝夫会長は「津波は和歌山にとって身近なテーマ。発生した場合の参考にしてもらいたい」と話している。
 ニャーナーさんは高野山大学大学院を卒業し、現在はスリランカ・スリ・ジナラタナ社会福祉協会日本本部理事長を務める。04年に発生したスマトラ沖地震の半年後、現地の子どもたちに「見たことや体験したことを絵で表現してほしい」と依頼し、関西を中心に作品展を開いてきた。展示する中、「もったいないので絵本にしては」との声が多く聞かれたため、同クラブに相談し制作した。
 絵本には、津波に家屋や人が流される被害の実態や、人々が助け合ったり、復興に向けて立ち上がる姿が描かれた九十点を収録。11歳から18歳までの子どもたちが絵の具やクレパスを使い、南国特有の鮮やかな色彩で津波の恐ろしさや被害に立ち向かう強い意志を表現している。
 1月29日に和歌山市内で、絵本の贈呈式が行われ、ニャーナーさんは「『あきらめずに立ち上がろう』との思いがつまった作品。描いてくれた子どもだけでなく多くの人に読んでもらいたい」と喜んでいた。
 同クラブは絵本を販売し、同国の教育支援の寄付金に充てる。A5判、64ページ。1000円。問い合わせは同クラブ事務局(073・432・1681)。

写真上から=収録作品『人間のやさしい心』、絵本を受けとるニャーナーさん