|
|
||||
|
||||
地域医療に貢献した人を表彰するノバルティス地域医療賞に岩出市の小川医院院長、小川忠宏さん(92)が選ばれた。60年以上にわたり地域で診療や保健指導に努め、今なお現役。小川さんは「思ってもみない身にあまる光栄です。自分の本職を尽くすことができたのはみなさんや家族のお陰です」と喜んでいる。同賞は1993年に創設。日本医師会会長らが審査にあたり、地域医療の向上に努めた人を毎年5人選んでいる。 小川さんは41年に大阪大学医学部を卒業。戦争で陸軍歩兵連隊の軍医としてビルマ(ミャンマー)へ。最前線で弾や砲弾の飛び交う中、傷病兵の救護にあたった。「自分も砲弾の破片で骨折しました。兵士が負傷し倒れても敵兵がいて近づけず大変でした。命がけで働いたことは今も忘れられない」と振り返る。 戦後は47年に岩出市に内科小児科を開院。当時は医師も少なく、薬品も配給制。おまけに交通事情も悪い。「重症の感染症でも往診で、自転車で走り回りました。肉体労働でしたよ」 点滴もなく、輸液は湯で温めたタオルで身体を揉みながら注射で行ったり、ペニシリンを1日4回6時間ごとに打つため、患者の家に通い、時には泊まり込むこともあった。「多くの人の命を救うことができた。そういう人の元気な姿を見ると、本当にうれしい。医師冥利につきます」と顔をほころばせる。 警察医として死体検案をボランティアで行ったり、乳幼児の検診や予防接種も務めた。近年は午前中だけ診察する。「体力的にきついのですが、『まだ、やめないで』と言ってくれる人も多いので…」 息子も医師、孫も研修医となり、医師をめざしている。「みんな孝行してくれ感謝しています。健康の秘訣は趣味を持つこと。趣味を楽しみ健康でいたいですね」と話している。 写真=トレードマークはベレー帽。受賞を喜ぶ小川さん |
||||
|
|