身近な地域資源生かそう
2月17日から コミュニティビジネスウィーク

            
 地域の課題をビジネス手法で解決するコミュニティビジネス(CB)。活動を支援する「コミュニティビジネス支援センターわかやま」は2月17日(日)から2月24日(日)まで、和歌山市と田辺市で「CBウィーク」を開催する。事例紹介や事業の立ち上げ体験を行い、地域課題の解決策の一つとしてのCBへの理解を深めてもらう。同センターコーディネーターの西川一弘さんは「講座を受講しても起業につながらない人が多い。期間を設けてPRすることで多くの人に知ってもらい、もう一歩を踏み出せる人を増やしたい」と話している。

写真右=就労体験の場として一定の成果がある「和」

   
◇経営力講座やまちあるき
    
 地域が抱える課題を、利潤ではなく地域の利益に重点を置き、ビジネス手法で解決するCB。雇用創出と地域の活性化、ビジネス手法による事業の継続性が期待され、全国で広がる。「ニーズの多様化により、行政よりきめ細かな対応ができる」(県商工観光労働総務課)のがその特徴だ。
 県は2005年度からCB支援に補助制度を開設し、企業やNPOが提案する八事業を毎年選定。これまでに24事業を支援してきた。06年にはコミュニティビジネス支援センターわかやまを設立し、起業のための助成金制度の相談を受け付けてきた。また、1月にはJR和歌山駅前のみその商店街にわかやまNPOセンターが開設した「紀州まちづくりセンター『きません?』」内に窓口を設置し、CBをより身近に感じてもらおうと事業のPRを行っている。
 高野山BBS会が営む不登校やひきこもり青年の就労支援を行う弁当屋「和(なごみ)」は06年に県の「コミュニティビジネスモデル創出支援事業」に選ばれた。これまで20人以上が弁当の盛りつけや接客などの就労体験をし、多くの青年が進学や就職の道を切り開いている。同会の大江隆之代表は「表情がなかった青年が、半年経てば冗談を言ったり笑ったり表情が豊かになる。多くのお客さんに支えられ事業を続けられています」と話す。
 一方、事業の成果は上がっていても資金面で難しいとの声もある。同年に補助を受けた海南市のコミュニティ・レストランは、地域の子育て・あそびサポートぱおが運営する。事務局の家本幸さんは「地域の人が集まれる場としてうまく機能していますが、ビジネスとなると難しい。シェフを増やして利益を上げないと運営を続けていくことは難しい」と事業継続の方法を模索する。
 これらの成果や課題を受け、支援センターは事業者間の交流によるコラボレーションやノウハウの交換、新規事業の発掘につなげてもらおうと、ウィークを企画。「身近な地域資源を活用できるCBはもっとたくさんあってもいいはず。敷居の高い起業と考えずにCBを活用してもらい、地域活性につなげたい」と同センター。
 期間中、「きません?」に事業を紹介するパネルを展示し、事業で生まれた製品を販売する。また、JR和歌山駅周辺で、2月22日に「10年後も想いを形にしていくためには〜NPO・CB組織のための経営力向上セミナー」、2月23日にフィールドワーク「まちの資源を生かし、起業を考える〜まちあるきから事業計画書へ」、2月24日に講演会と交流会を開く。
 西川さんは「講座で出たアイデアをさらに深め、実際の計画書作りにつなげたい。CBが活発になれば地域も元気になり、人と金の循環が生まれる。ウィークをきっかけに新たな事業が生まれれば」と話している。
 問い合わせはCB支援センターわかやま(073・425・1113)。