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路地に息づくぬくもり
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和歌山市島崎町の交差点を少し南へ。左手に「じゃんじゃん横丁」との看板が目に入る。通りへ入り進むと、うどん屋、焼き鳥屋、散髪店など多彩な店が並ぶ、レトロな2階建ての建物がある。じゃんじゃん横丁町づくり企画行動人の廣長盛雄さんが笑顔で迎えてくれる。「ここは手づくりの街なんですよ」 じゃんじゃん横丁は1955年に廣長さんの父が立ち上げた。大阪新世界のジャンジャン横丁にならい、活気ある繁華街をめざした。建物は4棟。箱形の建物を細長い三棟がコの字型に囲み、間に路地がある。かつては八百屋、飲み屋、洋食店と生活感と活気があった。しかし、その後、街はさびれ、店も減っていた。 丸みを帯びたユニークな建物をみて「こんなオモロイ所ない」と言う知人がいた。時代が変わり廃れていた一角から味がにじみ始めるのを感じた。廣長さんは「のどかで心のかよったあたたかいアーティスティックな街」を掲げ、約10年前から再生に乗り出した。各店の看板は木、路地のアスファルトも土に戻し、枕木をはめ込んだ。昭和30年代のぬくもりを蘇らせた。 喫茶店「カフェもくれん」をのぞく。木戸を開けると、木を基調にした店の中央にカウンターがあり、黒のベストを身にしたマスターの村上洋一さんが背筋を伸ばしコーヒーをいれる。昭和を再現した映画のセットのようだ。村上さんは「街と店がひとつになっている感じがいいですね」。 店は11軒。数少ない“老舗”に雑貨店や紅茶店と若者向きの店が加わる。「山あり谷ありですが、まちづくりは続けていくことが大切です」と廣長さん。街が背負う昭和は終わることはない。 ………………………………… 地域の“懐かしの昭和スポット”を水曜号で紹介します。 |
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