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自治体は重要な外交プレーヤー
自治体等の国際的活動は、一時の親善交流や姉妹提携を中心とした時代から様相を変えつつあります。財政難の中、国際交流関係の予算は削減の傾向という自治体が多くあります。現在では、観光誘致や物産販売といった方向にシフトし、知事による販売促進活動や、航空機や客船の定期航路等開拓を海外で実施したり、国際会議の誘致活動などを行ったりする自治体も増えてきています。
そんな中、国際協力活動を積極的に行っている自治体もあります。松山市はモザンビークとの交流が盛んです。きっかけは松山市のNGOが駅前等の放置自転車をモザンビークに送り、内戦で氾濫していた市内の銃と交換することで、平和構築と移動・輸送手段の提供という国際協力を行ったことでした。那覇市はインドネシア沖地震の際、市民から寄付金と蔵書を募り、甚大な被害を被ったスリランカに図書館を建設しました。北九州市は中国の大連市等に環境の技術者を派遣し、また大連市等の職員を北九州市で研修し、大気汚染や水質汚染が改善されました。
和歌山県も20年以上山東省と友好都市交流を継続しており、昨年その交流をベースとして技術研修などを行う内容の国際協力に関する協定を締結しました。親善交流から国際協力へ発展したケースとして注目されています。県では国際交流の推進にかかるアクション・プログラムを策定し、国際協力、多文化共生、人材育成等に戦略的に取り組んでいます。串本町とトルコとの長期に渡る交流についても、日本とトルコの関係を語る上で大変重要な事象となっています。
外務省はこれら自治体の国際的な活動に注目し、「もはや外交は外務省だけが行うものではない」という考えの下、自治体を重要な外交プレーヤーと認識し、さらに積極的な連携を推進しています。地方連携推進室を設置し、自治体の海外での活動をより一層支援し、重要な外交政策についても一緒に取り組んでいこうとしているところです。
「外交は国の業務であり自治体が行うものではない」という考え方もあります。しかし、行政組織が多層化されシステムが複雑になった日本においては、それぞれができること、それぞれしかできないことがあり、お互い連携、協力することを通じて、日本が国際社会の諸課題の解決に貢献し、国際社会における発信力および信頼を高めていくことが必要ではないかと考えます。 (土曜号掲載)
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