和歌山市指定文化財
新たに和歌御祭礼図屏風

            
 和歌山市道場町の海善寺が所有する「和歌御祭礼図屏風」(写真=左隻)と、同市立博物館が所蔵している「鉄錆地(かなさびじ)雑賀鉢兜」が市の指定文化財になった。
 屏風は、徳川家康50年忌にあたる1665年の和歌祭を描いたもので、作者は不明。延々と続く豪華な行列の中に人形浄瑠璃の一行、周辺に重臣の家紋が入った幕や、座って見物する人々など、盛大に行われる祭の様子が詳しく描写されている。翌66年から頼宣の命で祭の規模が縮小されていることから、特に盛大に行われた祭を記録しようと制作されたと考えられる。
 一方、雑賀鉢兜は甲冑師、雑賀吉久が江戸時代初期に制作。頭の上に手ぬぐいを載せたような形である「置手拭形兜」(おきてぬぐいなりかぶと)で、頭頂部に並ぶ鋲や、切鉄で表現したまゆ、鋭く突き出た眉庇(まびさし)などが勇猛な印象を与える。