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| ◇環境汚染物質の影響 | ||||
| わが国で使用されている化学物質は約5万種にも及び、発がん物質も含まれていることから、被害を未然に防ぐ新たな化学物質管理の仕組みが必要です。そこで「リスク」の考え方が取り入れられ、最近のさまざまな基準などは「リスク評価」をもとに決められています。リスクの考え方と基準の決め方を理解して、自分自身でリスクに対する適切な判断ができるようにしましょう。 発がん物質は体に摂り入れた(ばく露した)場合に、どんなに微量でも、発がんの可能性はゼロではありません。そこで、健康への影響の程度や可能性を確率的に評価する「健康リスク」の概念が導入されました。発がん率は0〜1の間にあるとして、確率が10万人〜100万人に1人以下という非常に小さい値であれば、実際には安全とみなして安全性を評価するのです。これをリスク評価といい、将来起こるかもしれない健康被害を、未然に防止しようとしているのです。 リスクの大きさは、有害性の強さとばく露の量で決まります。例えば、ガソリン中のベンゼンは急性骨髄性白血病(血液のがん)の原因となりますが、自動車をなくすことは難しいので、生涯発がんリスク(ある濃度のベンゼンを一生涯吸入した場合に発がんする確率)が10万人に1人以下となるように大気環境基準が決められています。 また発がん以外の影響には、無毒性量(悪影響が認められない最大のばく露量)、または最小毒性量(悪影響が認められる最小のばく露量)を求めて、個人差などを考慮した値を基準値としています。 このように、リスク評価や基準値は、生涯の長い間摂り続けると影響がでるかもしれない値にさらに余裕を考えています。ですから1日や2日(1回や2回)基準値を超える量をばく露されても、すぐに問題となるようなことはありませんので、この点を理解して心配しすぎず、適切な判断をしたいものです。 (内山巌雄・京都大学大学院工学研究科教授) ………………………………… 和歌山大学とニュース和歌山は、毎月原則第1土曜に和歌山市西高松の和大生涯学習教育研究センターで土曜講座を共催しています。次回は11月1日(土)午後2時、テーマは「不動産とリスク」で、講師は日本不動産研究所の山本忠顧問です。 |
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