ジョブ魂
TOTAL FLOW社長
鈴木賢志さん
(36)

感動創る 最高の演出

 結婚やシニアライフ、ビジネスシーンなど、人生の局面をより充実させるサポートを行うTOTAL FLOWを32歳で立ち上げた鈴木賢志さん(36)。主に結婚式の披露宴の企画運営を手がけ、客の心を動かす演出にこだわる。「『感』動を創造する」をテーマにウェディング事業だけにとどまらず、豊かなシニアライフを過ごしてもらおうと、マグロ解体師の資格を認定し、解体ショーのプロデュースを手がけるほか、悩めるビジネスマンに助言を行い、その人が持つ力を引き出す。「人それぞれが持っている能力を生かすことで、その人自身の達成感や成長だけでなく、周囲に良い影響を与え、感動が生まれる。人生を豊かにするお手伝いを通じ、多くの人と感動を分かち合いたい」

人生をもっと豊かに

憧れの職場と現実

 実家は大阪で電気工事を施工する自営業。姉2人と兄1人がいる4人兄弟の末っ子で、兄は家業を継ぎ、姉2人は結婚、自分は自由に生きようと考えていた。チャレンジ精神が強く、負けず嫌いな性格で、幼いころから業種を問わず社長になるのが夢だった。中学高校と続けた陸上では部長を務め、リーダーシップを発揮した。
 高校卒業後は、ホテルマンを志望。規律正しい職場に憧れ、接客マナーやサービスを学ぶ専門学校へ進学し、静岡の観光ホテルに就職した。しかし、「『仕事をしたい』という気持ちでなく、『ただ働くだけ』の人が多い」職場に違和感を感じ、2年で退職。22歳でホテル向けの人材派遣会社に再就職した。
 全国のホテルで披露宴の運営や料理を運ぶスタッフを経験し、披露宴を取り仕切るキャプテンを任されるようになった。「シビアな時間管理のもと、準備物の個数やスタッフの配置、他の会場の進み具合など全てに神経を使いますが、思い通りにできたときの達成感は大きい」
 28歳の時、知人が和歌山で立ち上げたウェディング関係の会社に就職。ホテルのオープニングスタッフとして携わり、サービスの方針や物品を手配する手順など一から作り上げた。

独立と念願の社長

 32歳で結婚式や披露宴の企画運営を手がける「TOTAL FLOW」を立ち上げ、独立。新郎新婦との打ち合わせは長い場合1年かけ、2人の人生や結婚までの経緯をヒアリングする。できるだけリクエストに応じ、これまで浜辺での結婚式やバイクでの人前式入場などの要望に応えてきた。披露宴は2人の人柄や参列者の年齢層に合わせ、料理やBGM、会場へ案内するタイミングにも配慮する。
 また、自ら手がけたウェディングフェスタは映像や素人モデルを起用し、参加者から「身近に感じられる」と好評だ。
 「小さなことの積み重ねですが独自性を持たせています。新郎新婦や参列者が期待している以上の演出をすると感動が生まれる。自分から企画提案ができて、お客様に喜んでもらえれば最高ですね」

力を引き出す

 「『感』動を創造する」をモットーに、特に意識をするのがスタッフのモチベーション。元気がないスタッフには積極的に声をかけて〝やる気〟を引き出す。「モチベーションが上がると本人が思っている以上の力を発揮することがある。ベストの仕事をすれば、その人の成長だけでなく周囲にも良い影響を与えられる」
 ウェディング分野だけでなく、シニア世代の生きがいづくりとして、マグロ解体師の資格を認定し、解体ショーをプロデュース。活躍できる場を提供する。さらに、ビジネスマンの悩みや仕事へのアドバイスを行う「ビジネス家庭教師」も展開する。「シニア世代が持つノウハウやビジネスマンの潜在的な能力を生かしてもらい、いきいきと暮らせるよう力になっています」 
 現在、事業の軸となる披露宴は年間で約300件手がけており、「タイトなスケジュールで疲れることもありますが、『やるときはやる、しないときはしない』とメリハリが大事。一人ひとりの人生をより豊かにするお手伝いができる仕事はやりがいがあります」。

写真=スケジュール管理は欠かせない

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 仕事への熱意、大人の本気をレポートする「ジョブ魂」。毎週土曜号1面、2面にかけて掲載します。 

※ニュース和歌山2009年11月28日号掲載