防災とボランティアの日(1月17日)

    
あんな日 こんな日365日 1月17日は1995年に発生した阪神・淡路大震災にちなんだ「防災とボランティアの日」。死者6000人を超える被害を阪神地域に及ぼし、道
荒川中では住民と子どもたちが簡易トイレを作った
路や橋などの耐震や人のつながりの弱さなど現代都市のもろさを多くの人に見せつけた。近く南海地震の発生が予測され、被害が想定される和歌山。自治体の啓発や地域主体の防災が進む中、和歌山大学の「防災研究教育プロジェクト」は防災に役立つ研究を進める。近年の成果を同プロジェクト代表の此松昌彦教授に聞いた。

救難サインで集落孤立解消

     和歌山大学  防災研究教育プロジェクト

 1995年に発生した阪神・淡路大震災にちなんだ「防災とボランティアの日」。死者6000人を超える被害を阪神地域に及ぼし、道路や橋などの耐震や人のつながりの弱さなど現代都市のもろさを多くの人に見せつけた。近く南海地震の発生が予測され、被害が想定される和歌山。自治体の啓発や地域主体の防災が進む中、和歌山大学の「防災教育研究プロジェクト」は防災に役立つ研究を進める。近年の成果を同プロジェクト代表の此松昌彦教授(写真下)に聞いた。

プロジェクト代表の此松教授

 同プロジェクトは中山間地での災害時の対応を研究している。和歌山では、大規模災害が発生すると約600ケ所の地域が孤立すると言われ、対策確立は喫緊の課題。その一つが県立医大と共同で進める「救難サイン」だ。災害発生時、中山間地ではヘリコプターによる救援活動が鍵となるが、広域に災害が渡った場合、全地域をカバーできない。救難サインはその点を補うもので、中山間地の集落から住民がヘリに被害を伝え、救助の効率化を図る。
 救難サインは、要医療、死者、要救助、要飲食があり、医療サインは、色を変え患者の怪我の程度をヘリに伝える。昨年は、サインが上空からどう見えるか、白浜町で実験し、高度と見え方を検証した。また、救難サイン活用を提言した「孤立中山間地域版防災ハンドブック」を作成。関係機関や中山間地に配布し、実用化に向け周知を図る。此松教授は「ヘリでは全集落をカバーできないため住民の力で取り組めることを考えました。高齢者は増え、若い人が減っているので、地域でできること、地域の素材を生かした取り組みを無理なくできる形を考える必要がある」と指摘する。
 一方、地域と学校が一体となった防災への取り組みも大きなテーマだ。昨年12月19日には、紀の川市桃山町元の荒川中学校で、同中生徒と地区の自主防災組織が避難経路と場所の確認や簡易トイレづくりを行い、防災への共通の認識を養った。また、和歌山市内の小中高大学の7校にアンケートを行い、防災意識や家庭での対策、地域の避難場所の知識をたずね、現在、結果の集計を進めている。
 県総合防災課によると、県内世帯のうち防災組織に加入する割合を示す自主防災組織の組織率は一昨年から7割を超え、昨年は74・9%と全国平均を1・4%上回っている。しかし、此松教授は「大学のアンケートでは防災への意識は決して高いとは言えず、家庭で防災について話し合っている割合もまだ少ない感じがする。防災対策は、よりリアルに災害時のイメージを持つことが第一歩なので、家庭で話し合い、地域で防災マップをつくるなどし、災害時の具体的なイメージをつくりあげていくことが必要です」と訴えている。

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 様々な記念日にスポットを当て、和歌山での取り組みを連載します。

1月の記念日(13〜26日)

ニュース和歌山2010年1月13日号掲載