かつて成人儀礼の一つとして行われていた「裸詣り」を、和歌山市伊太祈曽の大河内正春さん(86)が37年間、一人で守り続けている。伊太祁曽神社の祭礼「卯杖祭」が開かれる毎年1月15日に、上半身裸で境内まで走り、参拝する風習で、大河内さんは「『辞めてしまうと伝統文化がなくなってしまう』との思いで37年間続けてきました。寒さが厳しいですが走ると温もります」と語る口調は力強い。
厄除けや豊作、無病息災を願い、古くは平安時代の宮中でも行われていたと言われる卯杖祭。その風習の一つが裸詣りで、1月15日の夜明け前に、紀の川筋の若者が下帯と腰にしめ縄を巻いた姿で布施屋から矢田峠を越えて約8キロを走って参拝し、1930年代まで続いたと言う。
しばらく途絶えていた裸詣りを、37年前に復活させたのが大河内さんだった。当初は夜明け前に加え日中にも参拝する時間を設け、1984年には参加者が約300人に及んだ。現在も15日に近い日曜に地元の少年野球の子どもたちが参拝している。
しかし、大河内さん自らは伝統である「15日の早朝参拝」にこだわり、雨の日も雪の日も毎年欠かさず続けている。ここ数年は、12月と1月に10回ずつ練習して、本番に備える。
当日は午前5時起床。軽いランニングで身体を温めてから自宅に戻り、服を脱いでしめ縄を腰に巻いて、約300メートル離れた神社をめざす。5時半には境内に到着し、お祓いを受け、腰に付けたしめ縄を木に結う。
大河内さんは「今年も無事、決行でき安心しています。健康であり続けるよう願いました」。同神社禰宜の奥重貴さんは「昔から伝わっている本来の姿で続けられている。引き継いでくれる人や参加してくれる人が増えれば」と話している。
当日は午前5時起床。軽いランニングで身体を温めてから自宅に戻り、服を脱いでしめ縄を腰に巻いて、約300メートル離れた神社をめざす。5時半には境内に到着し、お祓いを受け、腰に付けたしめ縄を木に結う。
大河内さんは「今年も無事、決行でき安心しています。健康であり続けるよう願いました」。同神社禰宜の奥重貴さんは「昔から伝わっている本来の姿で続けられている。引き継いでくれる人や参加してくれる人が増えれば」と話している。
写真上から=しめ縄を木に結う、お祓いを受ける大河内さん(右)
※ニュース和歌山2010年1月23日号掲載
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