支えあって40年
──結成は1970年ですね。
植田 当時は演劇鑑賞の会はありましたが、自分たちで芝居をする会はあまりありませんでした。そんな中で「芝居やりたい」と思う演劇経験者と素人が集まり結成したんです。演劇は時間もお金もかかり、途中で解散する所が多いのによく続きました。多くの人の支えがあってこそですね。
──続いた理由は?
植田 演劇は活字が芝居となり立体的になっていく感じに凄く魅力を覚えます。劇団は5周年で『アンネの日記』を上演したのが転機になりました。演出に栗原省さんを迎え、照明も装置も本格的にし、2時間半の芝居をやりとげ力がつきました。78年には和歌浦南に「和歌浦小劇場」を構えたのも大きい。公演も稽古もでき、地域に根ざした活動が可能になりました。
地元題材の作品も
──公演は多彩ですね。
植田 ここ10年で7本の創作劇ができたのは誇れると思います。和歌山の映画草創期をもとにした『ジンタ懐かしシネマの夜』、太地の古式捕鯨を題材にした『海王』、雑賀孫市を扱った『黒い鳥』、歌声喫茶が舞台の『リバーサイド』と和歌山を描いた作品は数多いです。劇団に座付き作家、楠本幸男がいる強みです。
──記念公演の中身は?
植田 20日の『幻想列車』は、楠本の未上演戯曲で94年の岸田戯曲賞にノミネートされた作品です。戦前から戦後を背景にした、蒸気機関車を動かす男たちのドラマです。山入桂吾が演出を担当します。第2弾は10月で『風吹にひびく唄』、『黒い鳥』に続く紀州3部作の『太田城水攻め』(仮題)がハイライトです。
新世代の力生かし
──今後の抱負は?
植田 私自身、昨年病気で倒れ、二度と舞台に立てないと諦めていました。だから劇団は40周年で自分は1歳のつもりです。最近、若い団員が入ってきてくれます。以前、栗原省さんが「演劇は総合芸術だ」と話されていました。役者がメーンに思われますが、芝居には様々な役割があるので、経験を問わず参加して欲しいです。新世代の力で5年、10年先につなげたい。私もできる限り頑張ります。
□問い合わせ(1月29日以降)0120・58124・5
※ニュース和歌山2010年2月10日号掲載
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