安原小学校4年2組29人
地域の施設出向き出張寄席
「これから満ぷく寄席を始めます」。1月29日、和歌山市井戸のデイサービスセンター満ぷくでお年寄り約20人を前に、安原小4年2組の29人が落語を披露。司会や音響なども自分たちでこなし、全員で寄席をつくりあげる。
このクラスでは2学期から総合学習の時間に落語を学んでいる。夏休み中の登校日に、4歳から落語に親しんできた津田哲志くんが『時そば』を披露したのがきっかけだ。
9月に入り、地元の落語研究グループに演じ方を教わったほか、CDを聞いたり、子ども向けの落語本を読んで勉強。それぞれ家で稽古を重ね、11月には保護者の前で披露した。この後、「地域の人にも聞いてもらいたい」と子どもたちから声が上がり、校区内にある2カ所の高齢者福祉施設を訪問。これまで計9回、出向いて寄席を開いた。
1月29日は8人が高座に上がった。『火焔太鼓』を披露した河本純花さんは「習い事に行くバスの中で練習しています。お客さんに笑ってもらうと自分も楽しくなります」とにっこり。『道具屋』を熱く演じた吉野悠磨くんは「普段の練習は風呂やトイレの中でしています。きょうは先生からもらった『動作を大げさに』とのアドバイスを意識してやりました」。
落語を学ぶきっかけをつくり、クラスメートから“師匠”と呼ばれることもある津田くんは「みんな腕を上げています。習うより慣れろですね。お客さんも演じる自分も同じ世界に入って楽しめるのが落語の魅力です」。担任の中山義之教諭は「最初は恥ずかしがっていた子どもたちが最近は爆笑を取ることも。落語を通じ、今まで以上に自分を表現できるようになってきたと感じます」と喜んでいる。
写真=児童の熱演にお年寄りも釘付け
子どもワークショップ
半年の成果 2月14日発表
和歌山市ほかは文化庁の「地域人材の活用による文化活動支援事業」の助成を受け、昨年7月から月1回、子ども落語体験ワークショップを市民会館で開いてきた。受講者は9人。地元のアマチュア噺家、弥勒亭福福さん指導の下、落語とはどんなものかから学び始め、人前でしゃべる経験を積み、話芸に磨きを掛けてきた。
野崎西小学校4年の古川夏葵くんは母親に勧められて受講。「元々、落語に興味はなかったのですが、扇子や手ぬぐいを使っていろんなことを演じられるのがおもしろい」。また、落語好きの父親の影響で習い始めた野崎小学校4年の中山泉くんは「人前で話すのが苦手でしたが、1月には度胸試しで、お父さんがたまに落語をしている大阪の喫茶店で披露させてもらいました。知らない人の前でもできるようになりました」と笑顔を見せる。
子どもたちに舞台に立つ感動を味わってもらおうと、2月14日(日)午後2時から、市民会館四階和室で発表会を企画。2年生から4年生まで6人が『平林』『寿限無』『時うどん』などを披露する。
指導を手伝い、子どもたちの成長を見守ってきた花光郁さんは「ワークショップを通じ、まず、落語という日本の伝統芸能を知ってほしい。また、自分を表現する楽しさやチャレンジする喜びを味わってもらいたい」と話している。
発表会は無料。問い合わせは市民会館(073・432・1212)。
写真=あす高座に上がる子どもたちと福福さん
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