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先日、来年度予算が衆議院を通過し年度内成立が確定しました。しかし、税収よりもはるかに多額の借金でやりくりする予算は今回限りにすべきです。国債のマーケットが日本政府を信用しなくなったら金利が上昇し、利払いが急増。予算が組めなくなります。それを避けるには財政再建の道筋を示す「中期財政フレーム」が必要です。中期財政フレームは単なる「見通し」ではダメです。今、成功事例と言われているのは、3年間の歳出総額に上限を設定するスウェーデン方式や3年間の裁量的支出を固定する英国方式などです。政治主導により歳出をコントロールするには予算の上積みをねらう役所の行動を排除する強い政治的な意志が必要です。そのために財政運営についての政治的コミットメントを明確にし、透明性を向上させなければなりません。 「ほんまもんの中期財政フレーム」が成り立つためには、いくつかの条件が必要です。(1)複数年にわたり、支出を拘束する(2)慎重な成長率を使う(3)予算を包括的に対象にする(4)過去の推計と実績の乖離を分析するなどです。 英国では、過去の推計と実績の乖離については「リコンシリエーション テーブル」と呼ばれる分析が導入され、中期財政フレームの潜在成長率は、政府の経済見通しのものより低い数字です。過去のフレームで、楽観的な経済成長を前提に税収を過大に見積もり、財出の増加を許した反省がそこにはあります。ですから、新成長戦略の名目3%の成長率をそのまま使うことがあってはいけません。 自民党政権時代、2002年1月の「改革と展望」から、07年1月の「進路と戦略」などが内閣府から出されましたが、これらは世界標準の中期財政フレームとは言えません。単なる「見通し」に過ぎず、政府のコミットメント、政治的意志もありません。推計と実績の分析もありませんでした。 先進国で財政健全化の戦略がないのは日本だけです。6月までに、上記の前提が成り立つ“ほんまもん”のフレームを導入し、財政戦略を作らなければ、ヘッジファンドに国債マーケットを狙い撃ちされてしまいます。私は財務金融委員会の理事として、必ず、中期財政フレームを作ります。 ◇ ◇ 毎月第1・3土曜に岸本周平衆議院議員、世耕弘成参議院議員のレポートを掲載。次回は3月20日、世耕議員です。 ※ニュース和歌山2010年3月6日号掲載 |
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