|
|
||||
|
||||
甲子園史上初めて夏の大会を全試合完封し、準決勝・決勝とノーヒット・ノーランの偉業を達成しながら学徒出陣で野球への夢を果たせなかった海草中学(現向陽高校)の嶋清一投手。この嶋投手をモデルにした演劇「白球とまらず、飛んでゆく」が3月20日(土)午後6時半からと3月21日(日)午後3時から県民文化会館小ホールで上演される。嶋清一投手は1920年、和歌山市小野町生まれ。39年の大会では57奪三振で全国優勝。卒業後は明治大に進み、東京六大学リーグで活躍。しかし、学徒動員で海軍予備生となり、45年3月にインドシナ半島沖で戦死している。 嶋投手をモチーフにした創作劇に仕上げたのは劇団フライング・フィッシュ・ソーセージクラブ主宰の松永恭昭さんと劇団劇光族主宰の桝見淳さん。昨月、県文化振興財団の「和歌山」を素材にした演劇の公募を目にし、「嶋投手を通じ、違う形で戦中を表現しよう」と考えた。嶋投手のことを調べるうち暴投で試合に敗れ、挫折した経験を知り、強いだけの投手ではないことに焦点を合わせた。野球への愛情や出征と死を脚本に折り込んだ。 出演は小学生から和歌山大学演劇部の学生まで大半が平成世代の14人。現代の言葉遣いや感覚で戦中を演じることで「みえてくるもの」がテーマ。演出の桝見さんは「現代はやりたいことができるが、当時は自分の意志ではどうにもならないことがあった。そこをなぞることで出てくるものを感じて欲しい」。 嶋投手を演じる和大演劇部の中西弘志さん(2年)は「戦争は真正面から演じるけれど、感じて欲しいのは現代」。出崎洋樹さん(1年)は「戦時中のことを自分も理解し、分かってもらえる演技をしたいですね」と意気込む。 2000円、学生1000円、当日各500円増。県文化振興財団(073・436・1331)。 |
||||
|
|