| めざすは世界王者 山本真沙城選手
右利きながら、試合途中でサウスポースタイルに変え、リズムに変化をつける器用さを持つ山本選手。この大会は今年が初挑戦で西日本大会を勝ち抜き、全国切符を手にした。
全国大会は愛知の河野吉門選手と対戦。予定通り、第1ラウンドは相手の特徴をつかむため、間合いを取りながら試合を進めると、第2ラウンドに試合は動いた。まず、得意の左フックで主導権を握り、左ジャブで最初のダウンを奪う。試合再開直後、今度は右ストレートで勝負を決めた。「終了のゴングが鳴った後、応援してくれた会場の声が聞こえてきました」と山本選手。「第1ラウンドは右足を踏ん張らずに左フックを打つ悪いくせが出ましたが、第2ラウンドは積極的に前に出ていけました」
小学1年で和歌山市杭ノ瀬のクラブエスに通い始め、昨年7月からは週末に大阪市の帝拳ジムにも通い練習。両ジムでの週3回の練習以外に、自宅でも父、哲司さんや兄の樹喜也選手とミット打ちや筋力トレーニングなどに取り組む。
哲司さんは「今まで和歌山にインターハイを制した選手はいない。まずはインターハイで優勝してほしい」。一方、山本選手自身は「あこがれの選手は(5階級で世界王者になった)フィリピンのマニー・パッキャオ選手です。どこからでも体勢を崩さずパンチを打てるところがすごい」。夢は世界チャンピオンだ。
中学最終年につかんだ栄冠 竿本美月選手
全国大会のリングに2年ぶりに戻った竿本選手。判定で惜しくも敗れた前回の悔しさを、プロのTKO(テクニカルノックアウト)に当たるRSC(レフリーストップコンテスト)での勝利ではらした。
相手は昨年の優勝者、福岡の木村葉月選手だった。第1、2ラウンドは互角の戦いながら、「動きが悪い」と感じていた竿本選手。最終第3ラウンドは「自分から出て行こう」と気持ちを入れ直し、最も自信のある右フック、そして右ストレートで2度のダウンを奪い、頂点に立った。「この大会に出られる最後の年だったので優勝できうれしい」と笑顔を見せる。
格闘技歴は多彩だ。小学3年の夏にレスリングとキックボクシングを始め、「パンチを磨きたい」と6年の6月に和歌山市園部にあるクラトキボクシングジムの門をたたいた。今も3つの競技に取り組む。同ジムの原田哲也会長は「最近、下半身が安定し、戦いぶりが落ち着いてきた。本人の気持ち次第でもっと上をねらえる」と期待する。
今回は大会前に左ひじのじん帯を伸ばすケガで周囲から欠場を勧められたが、「中学最後の夏休みに思い出をつくりたかったんです」とにっこり。優勝に加え、試合前後の礼儀の良さを認められ、ベストマナー賞にも輝いた。「将来はプロの総合格闘家をめざしたい。指導者になって子どもたちを教えたいとの夢もあります」と描いている。
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