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| 街を歩けば、誰もが知っている有名な場所だけではなく、街のスキマにありながらキラキラと輝く処に出会います。そして其処には、かならず素敵な物語が存在しています。和歌山生まれの建築家(東京生活35年)の広谷純弘が、そんな東京の街のスキマを紹介します。 |
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海辺の絵本工房
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さて、夏といえば「海」。そして東京で「海」といえば、お隣の神奈川県「湘南」となります。というわけで、今回は夏休み特別企画で、鎌倉から江ノ電に乗って稲村ヶ崎にやってきました。ちなみ に江ノ電とは、鎌倉から藤沢までの約10キロを34分でつなぐ江ノ島電鉄のこと。途中に鎌倉の大仏さんのある長谷や江ノ島といった駅があり、海沿いを走る区間もあるのです。稲村ヶ崎駅から歩くこと5分。よい感じの色合いに変色した木板張りの建物が姿を現します。これが本日のスキマ「giogio factory(ジオジオファクトリー)」です。ここは、絵本作家・伊藤正道さんの本拠地で、1階には絵本の原画等を展示するギャラリーと絵本や小物のショップがあり、2階は伊藤さんのアトリエになっています。名前の由来は、伊藤さんの絵本に出てくる「ジオじいさん」からとったもの。 伊藤さんは、もともと広告などの仕事をするイラストレーターで、東京で仕事をしていました。どうしてこの場所になったのか、ちょっと伊藤さんに聞いてみましょう。「僕は隣駅の七里が浜に住んでいて、散歩の途中でこの場所に出会ったんです。仕事柄一人で絵を描くことが多く、東京でなくてもいいかなと思っていたし、何よりも海が見えるこの場所が気に入ったから」。うーん、海が見えるアトリエなんてものづくりの人間にとっては夢 のよう。うらやましい限りです。「こっちに越してきた頃から絵本の仕事が中心になり、ますます一人で仕事をする時間が増えたのですが、逆にギャラリーを訪ねてくれる人がいるので良いバランスなんです」。ギャラリーにお客さんが来ると、伊藤さん自ら原画の説明をしたり、お茶を入れたりとなんだか楽しそう。テラスやショップのテーブルで、のんびり過ごす時間は格別です。東京にお越しの際には、ちょっと足を伸ばして稲村ヶ崎の「giogio factory」でのんびりとした時間を過ごすのもよいのでは。 写真下= 原画など作品を展示 (毎月第3土曜掲載) ◇ ◇ 広谷純弘(ひろたによしひろ) 建築家、1956年和歌山市生まれ。住宅から公共建築、アートワークまで幅広く活動。グッドデザイン賞・公共建築賞等を受賞。 ジオジオ・ファクトリー ※ニュース和歌山2010年8月21日号掲載 |
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