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-------昨年度から地域防災のリーダーを育てる「紀の国防災人づくり塾」を県と開講しています。
地域で防災に取り組む人を育て自主防災組織の組織率を上げるのが目的です。講座は、8月から月2回で計7日間の19講座。地震や津波のメカニズムや震災に強いまちづくり、災害時の心のケア、また、災害時の地域とボランティアの連携のあり方など、最新の研究成果を盛り込んでいます。災害が起きた時のイメージをより具体的に抱いてもらうのが第一です。
-------受講者が増えているとのことですが。
昨年度は111人で今年度は152人。今年度から、修了者は日本防災士機構の認定資格である防災士の受験資格を得られるようになりました。和大の学生や高校生ら若い人の参加が増えています。受講者は熱心で、それぞれ充実感を得ているようです。
-------修了した人はその後、活動を展開していますか。
修了者は学んだことを実際に地域で生かしたくてうずうずしています。大切なのは修了者のネットワークづくりです。ネットワークを組織化できれば地域で活動しようとする人の支えになります。防災訓練のプログラムも一緒に開発すれば、よりリアリティのある訓練ができるでしょう。
-------プロジェクトの活動は人づくり塾に留まりませんね。
発足は2004年です。地域防災力向上を目標に、防災サミットや防災合宿を企画してきました。和歌山は中山間地が多く、もし東南海、南海地震が起きると孤立する可能性の高い地域が広範囲にあります。被災後、1週間の生活資材が備蓄できる仕掛けづくりなど取り組むべき課題は多いです。
-------住民の防災意識は変わってきていますか。
2004年9月の紀伊半島沖地震では避難した人が少なく、災害を自分たちの問題としてイメージできていない面があらわになりました。防災は「自然理解」「想像力」「対応能力」がキーですが、大切なのは想像力。もし一メートルの津波でも来たら、立ってられないという具体的なことへのイメージをつけることがすべて。そこから災害を減らす知恵を出し合うことができるのです。
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(2)社会のため 自分にできることを
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和歌山民間救援隊事務局長 松井駿介さん(66)
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-------阪神・淡路大震災後の4月に民間救援隊を結成しました。
発生直後から何度も現地に足を運び、行政も警察も何も準備が無い中でダメージを受けたのを目の当たりにしました。「和歌山で起きたら神戸の二の舞ではすまん。自分たちで何とかしないと」との思いを強くし、バイク隊や航空隊を組織して発足しました。
-------発足時の理念は。
「地域の人が災害に関する知識を持ち、被災したときには自分たちで立ち上がり、自分の持っている能力、資材、機材を提供し、社会のために役立てる」こと。その考えは最近各地に組織されてきた自主防災会に通じます。理念がしっかりしているからこそ、12年間続いてきたと自負しています。
-------防災訓練に積極的に参加しています。
会員が所有するヘリコプターやバイクを連ねて訓練に出ると目を引きますが、救助ならそれを専門にしている警察や消防に技術的にかないません。私たちにできるのは、災害時を想定しながら行動するよう、普段から会員の意識を訓練することです。それが個々の使命感を引き出し、被災したときにリーダーとなり立ち上がることができる。それは地域に浸透します。災害が発生しパニックになる中で、「あっちへ助けに行こう」「こっちへ逃げろ」と、ひと言発することができるようになる。そんな人が一人でも多くいる地域が、災害に強い地域になるのです。
-------神戸以後、地域の防災意識は高まっています。
防災マップ作成が進んだり、食料を備蓄する人が増えたり、人々の意識の高まりを感じます。一方で、人が点在する和歌山で災害が起きた場合、神戸とは異なる救助活動が必要。個人的には官庁、民間に加え、在日・在韓米軍と韓国軍が所有するヘリコプターを総動員してバスのように使い、救助活動に当たれるようなシステムをつくれないかと考えています。
-------これからの課題は。
結成時の人間から代替わりすること。私たちには災害に直面した時の提案力がありますが、それを次の世代に伝えてゆくことが重要です。もちろん、実際の救援活動は体を使ってしなければいけないからとの意味もあります。
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(3)あいさつから始めよう
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片男波自治会防災部長 小原理孝さん(67)
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-------片男波地区での防災の取り組みにかかわって5年です。
初めは地区の防災に関する取り組みのお手伝い程度だったのですが、次第に役割が増えて部長になっていました。部長になった時に「まずは自分が学ばないと」と、和歌山市の防災大学を受講したのが2005年のこと。阪神淡路大震災で消防団員が活躍したと聞いて入団もしました。地域の人との交流が増え、ようやく地域デビューしたと感じています。
-------昨年、防災士の資格を取得しました。
活動するに従い、防災にはまっていきました。和歌山大学の「紀の国防災人づくり塾」を受講してから、試験を受けて取得しました。「それらしいことをしないと」と身が引き締まりましたね。また、NPOや行政と協力し、地域の防災意識の向上に取り組んでいます。和歌浦の防災組織を知ってもらい、遊びに行きたい、住みたいと思ってもらえる地区を目指しています。
-------地域での取り組みも個性的ですね。
300人を超す住民が防災運動会に参加し、防災リレーや地震対策ワークショップを行っています。また、地図を使い図上訓練を9回開き、各家庭からの参加者自身がオリジナルの避難経路を考えて、自宅に貼っています。もらった地図や避難経路ではなく、自分で考えることが大切だと思っています。自治会のメンバーは講演会などを開くノウハウがありません。NPOに準備をしてもらい、自治会が住民参加を呼びかけました。お互いの良い点を生かすことで効果的に啓発が出来ています。
-------住民意識に変化が出てきました。
訓練には70%の住民が参加しました。災害時に役立つ物が入った「防災缶」を紹介すると、50人もの人が購入を希望しました。また、話し合いや訓練など一緒に取り組むことで、近所づきあいが密になっています。会釈程度だった関係が徐々にあいさつをするようになり、顔を合わせて地区のことについて話す場面が多くなりました。災害時に近所の人の事情が分からなければ助け合うことは困難です。共助のためにはまず、あいさつからですね。
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(4)生活必需品 災害時も安定供給
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日本政策投資銀行防災格付で最上位評価 オークワ
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--------地域貢献の一環として、防災への取り組みを積極的に進めています。
災害時に食料や日用品などの緊急物資を有償で供給する協定を和歌山県や大阪府、和歌山市など7自治体と昨年までに締結しました。さらに和歌山県とは1千万円まで無償提供する協定も結んでいます。2005年2月に東南海・南海地震対策プロジェクトチームを立ち上げ、同年11月以降、3メートル以上の津波が予想される店舗で津波を想定した避難訓練を実施しています。
--------取り組みのきっかけは1995年の阪神・淡路大震災ですね。
1月17日早朝、当時副社長だった現社長の大桑啓嗣があちこちに電話をかけたが、全く通じなかった。これは大問題だと早速、被災した神戸のスーパーなどに聞き取り調査し、その秋に防災マニュアルを完成させました。
--------昨年(2006年)7月、取り組みが日本政策投資銀行の防災格付で最上位に評価され、最優遇金利で融資を受けました。
全国で3番目、関西で初、小売業で全国初です。今回の融資で串本店の津波を想定した耐震補強工事、システム回線の二重化などを行っています。
--------社員の防災啓発については。
社員、準社員全員に携帯用緊急対策マニュアルを2部配り、1つは自宅に、1つは身につけておくよう徹底しています。また、03年以降、全店長と幹部360人が集まる9月の会議に県の防災担当者を招き、津波が襲ってくるCGを見て理解を深めています。
--------この1月に地震対策チェックリストが完成したそうですね。
常日頃からしておくべき対策と発生後の対応をまとめました。例えば災害後に求められる商品について。直後は食料や水ですが、3日ぐらい経つと保険会社に建物の損壊状況を示すため、使い捨てカメラを求める人が増えるなど需要は刻々と変化するんです。これらについても神戸や新潟、北九州など最近大地震のあった地域の同業他社を参考にしました。
--------企業の防災対策も重要ですね。
小売業の我が社の場合、お客様の安全が第1で、さらに災害後も営業を継続し、生活必需品を安定供給することが地域の皆様にとって何より大切だと考えています。阪神大震災で6400人を失った悲しみを無駄にしてはいけない。今後も一層の防災体制の強化に努めます。(総務部ゼネラルマネージャーの坂口進さんに聞きました)
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