地域に元気を吹き込む活動に取り組む方々の声をテーマごとに掲載
   
(1)
めざすは文化の交差点
岸本伸彦代表(51)
2006年7月12日
(2)
可能性広げる「出会い」
オーナー・宮崎佳世さん(43)
7月19日
(3)
音楽が自然と流れる街に
主宰・池尾正さん(50)
7月26日
(4)
「自己表現の場」求めて
委員長・原口直樹さん(22)
8月2日
(5)
まちの一体 感高めたい
委員長・杉谷和昭さん(37)
8月9日
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(1)めざすは文化の交差点

わかやま青空ギャラリー代表 岸本伸彦さん(51)


-------大きく引き伸ばした写真をコンパネにはり、路上などに展示する取り組みが浸透してきました。
 初の展示は2001年。「写真の日」の6月1日から3日間、ぶらくり丁に縦120センチ、横90センチの写真を50枚並べました。テーマは「わたし、和歌山が好き」。メンバーのカメラマン徳田直季が撮った写真です。見てもらえるか心配でしたが、多くの方が足を止め、通り過ぎた写真を戻って見直したり、作品の前で会話が始まったり。商店街の人の流れがゆっくりになったのを覚えています。
-------展示するのは和歌山にこだわった作品、ギャラリーは一貫して“まち”です。
 マリーナシティ、和歌山城、片男波海岸、田屋の田んぼなど様々な場所で開きました。徳田の写真だけでなく、徳田が指導した小学生や高校生らの作品も展示しています。従来型のギャラリーでの展示だとDMを送った人など知っている人しか見ないですが、まちなかだと不特定多数の人に見てもらえます。また、子どもが地元を撮ることで、カメラを持っている時だけでなく、普段から“自分のまち”として見るようになる。作品を地元に並べると、近所の人から「あんたの写真、展示してたなあ」と話しかけられるなど、ふれあいが生まれたりもするんです。
-------5月、6月の土曜に3回、「黄昏れ上映会」を開きました。
 大型スクリーンを設け、音楽に乗せて写真を次々に映し出す試みです。市駅前で実施し、計500人以上集まりました。写真が映っては消えてゆくので、観客は集中して見てくれました。一方、従来の展示型だと好きな作品の前で好きなだけ見られる。今後も両方を並行して開いてゆきたい。
-------活動を始め5年になります。
 多くの人の作品を通してふるさとを知ったことで、何気なく見ていた和歌山ってほんまにええところなんやと再認識しました。もっと多くの人に参加してもらえれば、もっと素晴らしいまちになる。写真だけじゃなく、音楽や踊り、陶芸でもいい。いろんな人が融合し、輪がいっぱいでき、まちが“文化の交差点”になれば、もっと楽しいところになるはずです。

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(2)可能性広げる「出会い」

海の家バグースオーナー 宮崎佳世さん(43)


--------新和歌浦のバグースが広く知られるようになりましたね。
 1990年にくつろげるスペースを作り、友人たちと飲み物や食べ物を持ち寄っていたのですが、海水浴客から「飲み物を売って欲しい」「食べ物はありませんか」といった声が聞かれるようになり、徐々に店舗化していきました。バグースとはインドネシア語で「最高」の意味で、日中は海の家、夜はバーをしており、ライブハウスとして使ってもらうこともあります。大体5月中旬から10月中旬の夏期で晴れている日に開いています。海に面しているので満潮の時は、店舗のそばまで潮が寄せてきます。
-------「月の祭」というイベントをしていたそうですが。
 91年から2000年まで、シーズン最後の月のきれいな日に3日間ほど、ライブやワークショップをしました。和歌浦湾の開発に反対するため、砂浜を美化し、人の集まる所にしようと、趣旨に賛同するミュージシャンに呼びかけました。口コミで関西一円に広がり、旅人や県外の人が多く来てくれました。01年からは「月のこまつり」として、日程や規模を縮小して開いています。毎年テーマを変えて、様々な取り組みをしています。昨年はこの店で出会った人の紹介で、デジタル掛け軸という壁面に巨大な映像を映し出し、お城や自然の風景を見ました。
-------県外からのお客さんが多いそうですが。
 和歌山のきれいな海と自然海岸というところに魅力があるのでしょう。この砂浜があるから、バグースがあり、みんなが来てくれる。色々な人と出会ったことで刺激をうけ、近所の人たちとバグースバンドを結成しました。ボーカルをしてチャリティーライブなどで歌っています。バグースを始めていなければ私自身歌うこともなかった。出会いがあるから可能性が広がってくると思います。
-------今後の活動は。
 今まで出会ってきた人とのつながりを活用して、地元イベントに協力していきたいと思います。お金では買えない自然海岸のこの浜を守り、多くの人との出会いを大切にしていきたいですね。

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(3)音楽が自然と流れる街に

ガーデンライブ主宰・池尾正さん(50)


-------庭を舞台にしたガーデンライブ。最初は自宅で始めたのですね。
 1988年に夫婦でバンド「TOY・BOX」を結成しました。よくイベントに呼ばれ、ライブを開いてきたのですが、自分たちがやりたい音楽だけをできる空間がほしいと思い、庭ならお金もかけずできるので、97年からスタートしました。趣味で音響機材に凝っている人がいて、協力してくれることになり、野外でも素晴らしい音響でできます。
-------すでに25回、長く続いています。
 最初の出演は3組だけ。3回目から若いバンドが参加し始め、今では10〜15組が出演します。ただ音楽が好きで表現したい人もいれば、プロを目指している人もいます。観客も多いときで、100人以上が集まるようになり、音の広がりとともに人の輪も広がってきました。ところが、周辺の環境が変わり、庭ですることが難しくなり、15回目から河北コミュニティセンターに移りました。22回目から、松江のガーデンパークの野外ステージを貸してもらえるようになり、再び野外でしています。不特定多数のお客さんの前で歌う経験はとても貴重です。これまでとはまた違った広がりが出てくると期待しています。次回は7月29日(土)午後零時半から開きます。
-------活動を支えている思いは。
 若い子が喜んで演奏しているのを見るのがうれしい。そして、機材を組み立てる大変さ、照明、道具…。一つのステージをするのに、いろいろなスタッフが必要となる。自分の音楽は自分だけで届けられない、仲間と一緒に音を作って届けるということを自然と感じ取ってくれています。
-------今後のガーデンライブは?
 新曲を披露したり、違う楽器に挑戦したり、チャレンジの場にしてほしい。通りすがりの人が、立ち止まって聴きたくなるような良い演奏をする子が増えてきています。自然と街に音楽が流れ、表現したいことを伝えられる、そして、ほんとにやりたい音楽ができる和歌山にしたい。長く続けていけば、必ずそういうときが来ると思います。

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(4)「自己表現の場」求めて

みんながおまつり実行委員長 原口直樹さん(22)


-------若者の「自己表現の場」を若者自身でつくり出そうと活動するグループ「みんながおまつり」に参加、実行委員長に就任しました。
 大学生の自己表現の場を探していたところ、おまつりを取り仕切っていた高校教師を紹介されたのが昨年末。すぐ意気投合し、実行委員長を受けました。最初の企画は、バンド演奏をメーンにしたオレンジフェスタ。5月に和歌山駅前地下広場で実施しました。
-------以前から人と人を結びつける活動をしていました。
 中学生のころ、出身地の宮崎で小学生を対象にキャンプをしたのが最初。高校生のときは自分たちでグループを作り、小中高校生に呼びかけキャンプを中心に活動しました。毎回、「何かを学び取り、帰ってもらおう」と工夫しました。
-------大学で和歌山に来ました。
 1回生のときは、宮崎で高校生から30歳ぐらいの青年グループを結成し、活動を通して自分を表現できる場をつくりました。和歌山市でも考えたのですが、実現には至らなかった。そんな時、みんながおまつりと出合ったんです。
-------形ができあがっているグループに加わるのは初めて。
 みんながおまつりは6年前、大学生や高校生が多数参加し、バンド、ダンス、よさこい、討論、研究展示など盛りだくさんだったそうです。最近は高校生主体で活動も固定化していたので、「新しい血を入れてくれ」と言われました。オレンジフェスタを任され、一から好きにさせてもらいました。
-------大学生も数多く参加しました。
 私が和大生ですので、学内のサークルに声をかけ、出演だけでなく音響面や会場の飾り付けなどで協力してもらいました。フェスタを通して高校生と大学生・社会人、また、大学生同士のつながりができ、7月に合同ライブを開催するなど輪が広がっています。
-------今後はどんな展開を。
 音楽もキャンプも、「自己表現」をテーマにしている点で、これまでの活動と一致しています。いま考えているのは、討論の「語り場」。就職をテーマに、若い人が自分の考えを出せる場にしたいです。

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(5)まちの一体 感高めたい

紀州よさこい祭り実行委員長 杉谷和昭さん(37)


-------紀州よさこい祭り「おどるんや」。昨年(2005年)は2日で観衆15万人。参加も47チーム2100人と盛況でした。
 昨年までは「よさこいって何よ」「ぶんだらやろ?」という人がいましたが、今年はそんな声はなくなりました。確実に輪は広がっています。踊りのチーム数も増えていて自分たちの曲、振り付けを考えたり、踊りを先導する地方車を用意するなどそれぞれオリジナリティを追求しています。特に主婦層の踊り子が元気ですね。紀州の祭りとして育っている感じです。
-------今年は8月19、20日に市内5会場。迫ってきました。
 今回は、今まで以上に祭りのムードを高めたいと考えています。特に19日午後4時から、ぶらくり丁西の本町通りで踊ります。実は夜のぶらくり丁で祭りが開かれるのは例のないことです。昨年、西の丸広場に設けた「よっちゃげて旬店街」。市内の飲食店が創作料理を出すのですが、これを20日に競演場のある砂の丸広場に設け、祭りの一体感を高めます。西の丸は子どもが遊べる縁日スペースにし、大人から子どもまで祭りを楽しめるようにします。また、飛び入りで参加し踊れる時間もつくりました。踊る人、見る人の垣根を取り払う試みです。
-------よさこい祭りの最大の魅力はどういう点ですか?
 踊りたい人は踊り、見たい人は見る。祭りを作りたい人は実行委やボランティアとしてかかわる。いろんな方向から参加できることですね。そういう人たちがまちに集まり、会話がうまれ、つながりができる。まちとして一体感ができます。それが「和歌山を変える」力になると思います。
-------「5年後の和歌山は変わる」がモットーですね。今後の展開は?
 昨年12月にぶらくり丁に事務所を置き、いろんな人が来てくれ、まちに浸透してきています。夜のぶらくり丁でチームが練習するようになり、絵になるまちの風景をつくれたと思います。これからはNPO法人の認証を得て、夏の「おどるんや」をメーンにして、ツールにしながら、年間を通じ子どもたちが活躍できる場をつくりたいですね。