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-------昨年12月に運航を休止した加太-友ヶ島航路を引き継いだのが加太漁業協同組合でした。
航路がなくなると聞き、地元の観光のために漁協も一役買おうと、新しく株式会社「友ヶ島汽船」を立ち上げ、3月1日から運航しています。観光と漁業は畑違いではありますが、地元の観光協会が応援してくれるということで引き受けました。
-------観光客はどんな方が。
今の時期は自然を楽しみたいと訪れる年輩の方が多いですね。夏場は子ども連れの家族がキャンプをしたり、秋には小学生が遠足で来たり。このほか、釣りを楽しむ人もいる。そんな方たちが島に渡る足を残したかったんです。
-------早速、3月22日に島開きの神事を行いました。
昨年、航路休止がマスコミに取り上げられ、再開も同じく報道されましたが、一般の方にはどうしても廃止の印象の方が強く残ってしまう。そういうイメージを取り払うためにも、7年ぶりに島開きを行いました。
-------このほかには。
島までの所要時間は約20分。その間、これまでは船内で案内放送がなかった。そこで和歌山市の演歌歌手、山口智世さんが3年前に発表した『友ヶ島情話』をバックに、島の魅力や見どころを流そうと準備中です。
-------友ヶ島の魅力は。
砲台跡などが残る歴史と、手を加えられていないそのままの自然ではないでしょうか。磯遊びに最適ですし、植物も豊富。天気の良い日は淡路島が望め、雄大な景色が楽しめます。
-------観光客増へ向けた“船出”でもあります。
市によると、昨年、島を訪れたのは約16000人。収益の面からも20000人はほしいところです。これから様々なイベントを開いていく計画ですが、特に子どもたちに島の魅力にふれてほしい。子どものころに島で楽しい思い出をつくってもらえば、その子が親になったとき、子どもを連れてまた遊びに来てもらえる。実際、そういう方も多いんですよ。島で自然とふれあうことで、海を大事にする気持ちを養ってほしいですね。
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(2)安心して出歩けるまちに
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ホリデータウンわかやまNET くりすたきじ代表(54)
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-------交通をテーマに地域活性化や福祉のまちを目指しています。
2004年に和歌山市が行ったまちづくりワークショップで「高齢者に優しいまちづくり」をテーマに学習したメンバーが作りました。ワークショップで「高齢者が気軽にまちに出かけ、いきいきと生活を送るために電動スクーターの普及がいいのでは」と考え、活動しています。
-------昨年(2006年)は電動スクーターを使った社会実験を行いました。
10月に「タウンモビリティのまちづくり事業」として、ぶらくり丁やその周辺を巡りました。65歳以上を中心に41人が体験しました。「将来必要になると思うのでいい体験になった」と好評でしたが、「青信号の間に渡りきるのが困難な交差点があった」「歩いている時と違い、坂が急に感じた」と課題も見えました。報告書を和歌山市まちおこし推進課のHP(http://www.hall.city.wakayama.wakayama.jp/machiokoshi/)で紹介しています。
-------気軽にまち歩きができるコースを提案しています。
安心して歩ける道路になれば市民がまちに出かけ、商店街の活性化にもつながります。例として提案しているのが、ぶらくり丁を囲むバリアフリーコース「わかやまループ〜かたつむりの散歩道」。紀州材を使った板張りの歩行者専用道路を高架橋のように設け、歩行者と自動車がそれぞれ安全に通行できる道を構想しています。やみくもに整備をするのではなくコースを設定し、一目で他の道路とは違う、街中の景色に組み込まれるような道路ができれば、「和歌山行ったらこんな道あったで」と言ってもらえる。お城を見た観光客がぶらくり丁へ導かれるよう、人の流れを誘導できるシステム作りができればと思います。
-------今後の活動は。
「わかやまループ」に共鳴してくれる企業や団体を探し、実現を目指します。歩行者が回遊でき、歩いてみたくなる魅力ある道路を整備することで市街地へ出かける人も増えるはず。電動スクーターの貸し出しステーションを設け、目や身体の不自由な人、高齢者や子どもが安心して気軽に出歩けるまちにしたいですね。
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(3)クルマ社会見直しを
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WCAN 交通まちづくり分科会 辻本勝久会長(35)
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-------和大で准教授として交通政策、計画の研究をしながら、会ではモータリゼーションの諸問題に現場で取り組んでいます。
徒歩、自転車、公共交通といった手段を用いることで交通システムの見直しを計っています。科学的な根拠に基づき具体的な情報や利用する機会を提供しています。
-------昨年(2006年)9月に、バスマップ「WAP」を作成しました。
公共交通機関の利用促進策として、市民の視点からマップを製作しました。バスに乗らない人は、行き方がわからず不安に感じています。そこで行き先別ガイドを掲載。余白を多くし、用紙を鉛筆でも書き込みができる素材にしたことで、自分だけのWAPを作れるようにしました。主要道路と鉄道路線も表記し公共交通路線図と位置づけ、駅などで配布しています。
-------県庁と和歌山市役所の自家用車通勤をする職員を対象に、交通手段を見直す契機にとリーフレットを配布しました。
事前に一人ひとりの通勤経路や手段を調べ、そこから環境や健康への影響を算出し、アドバイスの文章を添えた「交通診断カルテ」、通勤経路を公共交通機関にした場合の乗り継ぎ時刻表と鉄道、バス、タクシーの連絡先などを盛り込んだ「あなた用の通勤情報」や、クルマ通勤と環境、健康、安全、家計との関係を解説した冊子、WAPなどを約1000人に配りました。
-------反響はいかがでしたか。
2カ月後に実施したアンケートでは、マイカー通勤は環境や健康に良くない、危険だと考える人が増加、また意識面のみならず12・1%の人が実際にマイカー通勤を減らしたと回答しました。
-------今後の展望は。
例えば、クルマで年間1万キロを50年間走るとして計算すると、280人に1人が死亡事故を起こすことになります。このような情報も、ほとんどの人が知らないままです。確かにクルマは便利です。しかし、少しでも乗る機会を減らせば、市街地に人が集まり活性化し、環境にも人にも経済にもやさしい和歌山になるということをより多くの人に知ってもらえるよう、民産官学が連携し一体となった取り組みを今後一層強化していきます。
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(4)未来に向け“もっと ずっと”
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貴志川線の未来を“つくる”会 はま口晃夫会長(65)
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-------3年前の南海電鉄の貴志川線撤退表明で会が生まれました。
当時、長山団地の区長でした。何をしたらいいか分からず、貴志川線存続に向け勉強を始めたのがきっかけです。NHKの『ご近所の底力』出演が大きかったです。番組で知り合った沿線の方に声をかけ、何かやらねばと進めました。
-------住民が反応しました。
会は「啓発」「行政への働きかけ」「利用率の向上」に重点を置き運動を進めました。鉄道はまちの動脈で、団地は貴志川線あってのもの。地域の関心は高く、入会者は増えましたね。
-------行政も動きました。
当初、首長、議員の方々も「存続させたい」との思いはありましたが、財政難で新しい予算が組めないと難色を示し、「住民の熱意を示して欲しい」と求められました。地域で呼びかけ会員を5000人にまで伸ばし、会主催のフォーラム「乗って残そう貴志川線」を2004年12月に向陽高校で開きました。貴志川線での来場を呼びかけ、その月だけ対前年比プラスになったのです。ここで行政が変わった。県議員連盟もできました。
-------翌年、事業者を公募し岡山電気軌道に決まりました。
9社も応募があり、ありがたかったです。しかし、これからは鉄道会社だけに任さず、行政も住民も一緒に沿線をつくる必要があると考えていました。開業した和歌山電鉄も同じ思いでした。開業以来、月1回、運営について住民を交えた会議を開いていますが、和歌山電鉄は、「できることはやってみよう」と試みに積極的です。
-------開業後も会は「駅の大掃除」などイベントを開いています。
今は貴志川線の応援団です。キャッチフレーズも、存続から永続を強調し「もっと!ずっと!貴志川線」に替えました。今は話題性が勝っていますが、もっと利用しやすくしたい。車依存の社会も問わねばなりません。
-------交通とまちとのかかわりをどう考えますか。
交通対策は、線としてではなく面として考えるべき。貴志川線も貴志駅までダイヤが充実すれば、バスの野上線の活性化につながる。動脈に加え、血管が広がる方策を考えるのが大切と思います。
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