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 ぶらくり丁にやってきたハチのミツ、召し上がれ──。ぶらくり丁商店街協同組合は、アーケード入口にニホンミツバチが作った巣からとれたハチミツを「ぶらくり和蜜」と名付け、10日に商店街内の4店で販売を始めた。島大介理事長は「偶然が重なってできた商品。せっかくアーケードに来てくれたハチに感謝し、お客様を呼び寄せられれば」と期待している。

 ハチが大量発生したのは昨年5月。買い物客が困惑し商店主が刺されるなど駆除に困っていたところ、偶然、市内の養蜂家が通りかかった。ハシゴに登り、約30㌢ほどになった巣を土のう袋に入れて捕獲した。

 年3回採取できるセイヨウミツバチと違い、ニホンミツバチは年1度だけで、収穫量も2、3割と貴重だ。2万匹を加太で育成し、昨年9月に約60㌔を採取した。

 水アメなど添加物を加えない純度100%のぜいたくな一品で、濃厚ながら後味はさっぱり。巣から自然に垂れたミツと、巣を切り分けて絞った2種類を商品化した。商店街のブランド商品1号とし、今後の開発に弾みをつける。

 10日にぶらくり丁で開かれたポポロハスマーケットでは試食ブースを設置。宮前小1年の山本夢椛(ゆめか)ちゃんは「トロトロしていて甘くておいしい」と喜んでいた。

 ぶらくり丁の番茶屋とレストランのインターラーケンではミツを使ったオリジナルのメニューを生み出した。番茶屋の木村圭一さんは「粉末の抹茶を混ぜた『抹茶ハニー』を作りました。水アメのようにそのまま味わっても、パンに塗っても合う」と胸を張る。

 たれ蜜100㌘3000円、熟成絞り蜜110㌘2500円。番茶屋などで販売。同組合(073・423・6912)。

写真=ポポロハスマーケットで試食会を開いた

(ニュース和歌山2016年1月16日号掲載)