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 イラスト作家ら12人でつくる「和歌山イラストレーションの会」が3月12日(土)と13日(日)、和歌の浦アートキューブで作品展を開く。今回は、来場者が気に入った作品に硬貨を〝投票〟し、収益を寄付するチャリティー企画を盛り込んだ。代表のmozuさんは「絵を描くことが社会貢献につながる。また、コインの数は作家の励みにもなります」と力を込める。

 同会は同市在住の30~50代を中心に、2013年に発足した。年3回の展示会やスケッチ会を開き交流する。絵の具やパステルを使ったほのぼのしたイラストや、パソコンで描いたポップなキャラクター、漫画など、個性豊かな作家がそろう。

 今回は、個人の作品約20点のほか、「和歌山」をテーマにポストカードサイズの作品を出展した企画ブースを設置。みかんや梅といった豊富な農作物、貴志川線のたま駅長はじめ、演歌歌手の坂本冬美さん、大河ドラマが始まった真田幸村、建て替えが決まった木造駅舎のJR紀伊田辺駅と、多彩なモチーフで和歌山を表現した。

 企画ブースでは作品への評価をもらおうと1点ずつ投票箱を設け、見た人が気に入った1点を選び、金額にかかわらずワンコインを入れる。収益は家庭で虐待などを受け居場所を失った子どもを支援する「子どもセンターるーも」に寄付する。 息子がみかんの皮をむく姿をペンと水彩で優しく描いたおかゆさんは「子どもが遊んで皮をむき、お母さんが食べるというのは〝和歌山あるある〟かもしれませんね。作品を通じ、作家も見た人も『和歌山っていいやん』と魅力を見直す機会になれば」とにっこり。

 12日は午後1時~6時、13日は午前10時~午後5時で、1時半からライブペイントあり。同会(hanamerumozu@gmail.com)。

写真=和歌山にちなんだイラストを各作家が描いた

(ニュース和歌山2016年2月27日号掲載)