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 東日本大震災の被災地、宮城県石巻市への支援物資を募るイベント「チャリティー&チャイ東北のため」が3月12日、和歌山市で開かれた。2年前から物資を送る海南市の尾﨑昌司さんに共感した、インド人ヨガ講師のガネーシュ・ギリさんが企画。ギリさんは「和歌山と東北、お互い顔は知らないけれど、支援を通じて絆が深まった。被災地の皆さんに少しでも夢や笑顔が届けば」と願う。

 当日、約150人が洋服やおもちゃ、本を持ち寄り、段ボール箱180箱分が集まった。中には絵本1冊ずつに、「おばちゃんちの子どもたちも本が大好きです。いっぱい読んで元気になってくださいね」と心温まる手書きのメッセージが添えられたものも。女性用のズボンやスカートを届けた石谷芳子さんは「たとえ1枚でも、現地で活用してもらいたい」と話していた。

 物資は尾﨑さんらが仕分けし、イベント当日の写真と、どんな人がどのような思いで協力してくれたかを書いた手紙を添えて送った。19~21日に、石巻市の復興住宅や仮設住宅に住む被災者らで分け合った。代表で受け取った佐々木マキさんは「津波で流された手編みのセーターと似た物を見つけて涙ぐむおばあさんや、流された電子ピアノと同じようなおもちゃのピアノがあり、大喜びする女の子も。みんなとても喜んでいた。和歌山の皆さんに勇気と元気をもらった」と語っていた。

 尾﨑さんは「老若男女、和歌山に住む外国人の方など多くの人が協力してくれた。被災地の人たちと調整しながら、今後も支援を続けたい」と力を込めている。

写真=和歌山からの物資を受け取る石巻の人たち

(ニュース和歌山2016年3月26日号掲載)