160716_nakou 紀の川に沿って走るJR和歌山線。若者に人気のシンガーソングライター、家入レオや根強い人気を誇る荒井由実の曲にのせ、沿線の魅力をストーリー仕立てで発信する映像を那賀高校放送部(岩出市高塚)が制作し、和歌山駅で上映している。JR西日本とのコラボレーションで、来年3月まで全6編を企画。第1弾の「春編」に続き、まもなく第2弾「初夏~いつもとなりに編」がお目見えする。

 ビデオコンクールで入賞を重ね、紀の川市観光協会のPR動画を手がける同部の評判を聞いたJRが打診。「ぼくらの和歌山線プロジェクト」と銘打ち、1年を通して沿線の四季を追う動画制作が始まった。

 船戸駅で働く新人駅員、有田を主人公にしたストーリーで、有田役を同校OB、先輩駅員役、乗客役をJR職員が務める。ホームに咲く桜、龍門山をバックにした鉄橋、下井阪~打田間の水田と、のどかな田舎の風景の中を走る車両の姿を切り取った。

 編集した柴野遼さん(2年)は「人物中心にならず、画面に駅舎がいつも入るよう意識しました」、初夏編に那賀高校生役で出演した中尾幸太部長(同)は「駅と人とのつながりを描こうと、駅員さんに『いってらっしゃい』と言われ、『いってきます』とこたえるシーンを入れました。魅力がたくさんの人に伝わってほしい」と笑顔。

 和歌山駅構内6ヵ所のモニターで上映しており、90秒の本編後、続けて撮影の様子を収めた60秒の映像を流す。先輩駅員を演じた和歌山支社総務企画課の三谷陽平さんは「プロ顔負けの仕上がりに驚きました。第1弾は、春の始まりのイメージが伝わり、とてもよかった。和歌山線のイメージアップになります」と喜んでいる。

 メイキング映像は同部HPでも見られる。

(2016年7月16日号掲載)