160723_ren まちなかの遊休不動産の活用とまちづくりの人材育成を進めようと、和歌山市が発足させた「わかやまリノベーションまちづくり構想検討委員会」の初会合が15日、ぶらくり丁アーケード下で行われた。

 来年1月まで6回開く市民参加型の会。北九州市や東京でリノベーション事業を行う建築士の嶋田洋平さんを委員長に、市堀川の景観を生かした日本酒バーを立ち上げた武内淳さん、ポポロハスマーケットを開く吉川誠人さん、和歌山大学観光学部の永瀬節治准教授ら8人が委員を務める。

 初回は車座になり、廃材を活用した同市十一番丁のカフェバー「ヌメロオンセ」などを手がける半田雅義さん、加太で映画祭を開く小川貴央さんらをゲストに招いた。半田さんは「今あるもの、たまたま出合った物を輝かせようと考えている。店には10ヵ所以上の解体現場を回り、もらった柱などの廃材を使っています」と店づくりについて語った。

 この後、嶋田委員長が「まちなかに住む、遊ぶ、働く中で欠けているものは?」と会場に投げかけると、飲食店を営む男性から「客よりも人出が足りず、労働力の流出が問題」と声が上がった。また、和歌山大学生は「遊びに行く時、交通の便が悪いのが学生のネックになっている」と指摘した。

 次回は9月に実施。「子育てと女性が活躍できるまち」「空間資源」など、毎回テーマ別にゲストを招き、1月下旬に構想をまとめる。嶋田委員長は「半径200㍍ほどの範囲で変化を起こし、エリアを変え、歩いて楽しいまちをつくる。これから話を重ね、ビジョンをつくっていきたい」と話していた。

(ニュース和歌山7月23日号掲載)