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 ニュース和歌山は2日、江戸時代の地誌書『紀伊国名所図会』に色を施した書籍『和歌浦の風景』と『城下町の風景Ⅱ』を各100冊、和歌山市に寄贈した(写真)。同市の小中高校に1部ずつ贈る計画で、尾花正啓市長は「国際化が進む現代、ふるさとの歴史や文化を知ることはますます重要。子どもたちのために役立てたい」と喜んでいた。

 和歌山城下の庶民の暮らしや街の様子が分かる江戸時代の絵図に、絵本などを手がける芝田浩子さんが500本の色鉛筆で彩色。市立博物館の額田雅裕館長が解説した本紙連載『和歌浦の風景』『城下町の風景Ⅱ』に現在の地図と写真を添え、2012年と今春に出版した。

 今回、子どもたちに地域の歴史に親しんでもらおうと寄贈することに。感謝状を受け取った本紙の髙垣善信主筆は「的確な解説と緻密な彩色で、地元の豊かな歴史を振り返ることができる。教育現場で有効に活用してほしい」と気持ちを込めた。

 『城下町の風景Ⅱ』は県内各主要書店で販売中。1080円。ニュース和歌山編集部(073・433・4882)。

(ニュース和歌山2016年8月13日号掲載)