語り部クラブ 毎週末上演

 徳川吉宗将軍就任300年に合わせ、和歌山市語り部クラブは10月2日(日)までの週末、和歌山城内で手作り紙芝居「吉宗公物語」を上演する。原田昭武会長は「8代将軍吉宗のイメージが強いですが、地元での功績は和歌山の人にもあまり知られていない。紙芝居で気軽に学んでほしい」と望む。

160914_1c 50〜80代の約50人が活動する同クラブ。普段は、和歌山城、和歌浦、紀三井寺、加太など市内の名所、旧跡の歴史や文化財を紹介する。昨年は増加する外国人観光客354人を含む1万3000人を案内した。

 紙芝居は、小学校や地域の公民館で出前講座を開く際、「難しい歴史をより分かりやすく、イメージできるように」と5年前からメンバーが絵、脚本を手分けして作成したもの。第1弾の「和歌山城物語」に続き、徳川吉宗、南方熊楠など和歌山にちなんだ作品を手作りし、今年度中に「華岡青洲」も完成させる。

 今回使う「吉宗公物語」は、出生から紀州藩主時代までの前編と、将軍として江戸で活躍した後編に分かれる。前編は、藩財政立て直しのために庶民から意見を募った目安箱の元になる「訴訟箱」を和歌山城一の橋のたもとに置いたことや、将軍綱吉から「吉」の字をもらった名前の由来などを紹介。後編は、現代の病院となる小石川養生所の開設や象をベトナムから連れて来たことを伝える。

 上演は9月17日(土)、24日(土)、25日(日)、10月1日(土)、2日(日)。詳細は城プロジェクト(073・460・3653)。 なお、9月25日と10月1日に講座を開催。25日午後6時は「天文観察」、1日午前10時は「吉宗公の動物へのまなざし」。講座は要申し込み。いずれも無料。

(ニュース和歌山2016年9月14日号掲載)