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 赤茶色の天然炭酸泉が特徴的な和歌山市鳴神の花山温泉が、固形の薬用発泡入浴剤「花山薬師の湯」の販売を8月に始めた。同市の温泉で入浴剤を出しているのはここだけで、有田市の化学会社、三和インセクティサイドと約2年かけ共同開発した。花山温泉の西口正敏マネジャーは「炭酸泉特有のシュワーとした感じを家庭で味わえます」とPRしている。

 炭酸泉には、皮膚から吸収した二酸化炭素が血管を広げ、血流を良くする効果がある。入浴剤は温泉成分を元に、炭酸泉を再現したもの。花山温泉は10年前から粉末入浴剤を販売しているが、赤茶色の見た目を再現しただけで炭酸成分は入れなかった。

 今回はより本物に近い効能を目指し、炭酸にこだわった。炭酸が湯船の底からわき上がるよう、沈みやすい固形を採用。二酸化炭素の泡を勢いよく出しながら、湯を赤茶色に染め、本物と同じような透明度の低さを再現する。

 西口さんは「粉末の入浴剤は長野で作ったので、今回は県産品として和歌山で生産しました。次は、成分に和歌山のものを取り入れたい」と考えている。

 1個170円。花山温泉、和歌山市観光土産品センターで販売。同温泉(073・471・3277)。

写真=シュワシュワと泡立つ固形の入浴剤

(ニュース和歌山2016年9月28日号掲載)