17010705_aiai

 公共交通機関を利用して親子で外出を楽しむ団体「アイアイさんぽ」が11月に立ち上がった。1月24日(火)に第1回の〝さんぽ〟を実施する。和歌山市の阿部佳世代表は「運転手や同乗者とのあいさつ、席の譲り合いなど、社会の仕組みやマナーを学びながらお出かけを楽しめます」と魅力を語る。

 夫が転勤族で、都会へ赴任となれば駐車場代が高くなるため、自家用車を持たない阿部さん。普段の移動は自転車か徒歩で、遠出の際は電車やバスを利用する。その中で、「子育て中の母親にとって電車やバスは、子どもがぐずったら周囲に迷惑をかけると不安に思い、不便なイメージがあり、利用しない人が多い」と感じていた。

 3歳の息子と1歳の娘を連れて公園へよく出かけており、一緒に公園へ遊びに出かける仲間を増やそうと〝ママ友〟と会を立ち上げた。月に数回、レクリエーションを楽しむ計画で、荒天時以外は野外で活動し、自然の中で遊びを見つける経験を大切にする。移動中も学びの場としたいと考え、原則、電車やバスを利用。「乗車券の買い方や、公共の場での過ごし方が身につけられます」。また、インターネット上のブログで親子向けに電車やバスを使ったお出かけスポットへの行き方、時刻表を紹介する。

 12月15日には活動や趣旨を発表するお披露目会を実施。1歳の娘と参加した和歌山市の瀬戸口加奈子さんは「住んでいる地域の公園は子どもが少ないので困っていました。子どもも乗り物に興味があり、出かけるのが楽しみになる」と笑顔を見せていた。

 阿部さんは「小さな子どもたちをもっと電車やバスで見かけるようになれば、子どもを見守る社会の眼差しもより温かくなるはず」と期待している。

 24日は午前10時半にJR和歌山駅西口バス停集合。北の新地までバスで移動し、大新公園でたこを作って遊ぶ。材料費500円(交通費別)。希望者は阿部さん(aiaisanpo@gmail.com)。

写真=手作りおもちゃで楽しんだお披露目会

(2017年1月7日号掲載)