和歌山市のシンガーソングライター2人が今月、アルバムを発売した。中学時代から「kirara」として活動する高校2年生、福田季楽(きらら)さんは初めて、一方、還暦を過ぎた植松淳平さんは7年ぶりの新作。17歳と61歳、それぞれ今の思いを歌とギターに込める。

kiraraさん 一歩踏み出すきっかけに

 kiraraさんの初アルバム『Seven teen.』は8月19日に発表された。「恋愛や女子高生の日常、社会風刺と幅広く盛り込みました。17歳の私を見て、何かに踏み出すきっかけにしてほしい」と笑顔を見せる。

 毎週土曜午後6時からJR和歌山駅前で路上ライブを行うほか、同市のライブハウスで音楽活動に励む。これまでシングル2枚を出し、3回開催したワンマンライブのチケットは完売と着実にファンを増やしている。

 男子目線で見た片思いの切なさをポップな曲で表現した『夏祭りの計画』のほか、やせたい、彼氏がほしいといった女子高生の生の声を、ロック調の曲でコミカルにつづった『JKの使命』など10曲を収録した。新曲『梦(ゆめみる)』は戦争が残したものは何だったのかを考えてほしいという思いをバラードにのせて歌った。「社会や未来に対して希望だけでなく、不満も赤裸々につづっています。大人にも共感してもらえれば」

 2200円。公式HP、路上ライブで購入可。kiraraさん(kirarawakayama@gmail.co
m)。

写真=ライブハウスで透き通る歌声を響かせるkiraraさん

 

植松淳平さん ロックや演歌一人音楽祭

 植松さんが18日に発売した3枚目のアルバム『ウエマツ音楽祭61』は、ロックや演歌、カントリーと多彩な13曲を収録。「一人音楽祭のようだと名付けました。61は年齢と、ボブ・ディランの名作『追憶のハイウェイ61』をかけました」と笑う。

 ビートルズにあこがれ14歳でバンドを始めた。仕事のかたわらオリジナル曲を作り、2005年と10年にアルバムを発表。最近は老人ホームや子ども向けのイベントで弾き語る。

 7年ぶりの新作はピアノ、パーカッションなどすべてのパートを一人で演奏し、2年かけて制作した。演歌で歌い上げた『あんたが好きだから』や、今年旅したスペインの風景からイメージを膨らませたフラメンコ調の『グラナダの女』など、初めてのジャンルにも挑戦した。

 ♪いくつになっても いつまでたっても 時々デートに誘ってね♪と、同世代の夫婦の愛を歌った『これからもLOVE SONG』も収録。「これまでになかった女性の立場になった曲もできました。長く音楽を続けていますが、『まだまだこれから』という気持ちです」

 2500円。LURUミュージック、テイクオフで販売。植松さん(cfhhx807@jtw.zaq.ne.jp)。CD発売記念ライブを8月26日(土)午後7時、ぶらくり丁のモーメンツで開く。バンドスタイルで演奏。1500円。

(ニュース和歌山/2017年8月26日更新)